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ベトナムのブースター事情

今月号の王国さんの記事にフランスのブースター事情が載っていたので、ベトナム版を投稿しなければと思いつつ、月日が経ってしまいました。

現在有機溶剤が禁止されてからだいぶ経ちますが、ベトナムには中国から海夫のグルーが大量に輸入されています。最初は在庫処分かと思っていましたが、現在でも定期的に輸入されてくるので、製造を続けていると思います。

価格は日本円で250ML、350円くらいです。

ですので、王国さんの記事に乗っていたファルコン社のブースターも輸入されていますが値段が高すぎるので一般の人はほとんど使っていません。愛好者は未だにグルーを使っている人が多いです。

トップ選手はというと、北京オリンピック以降、ベトナム全国大会でラケット検査の担当をしていましたが、VOCを検査する機械は高すぎて購入できず。厚さを測る、デジタル測定器を導入していますが、4MMを超える選手が多いため、現在ではほとんど検査できない状況です。もうグルーを使う選手はいませんが、ブースターに関しては何の対応もできておりません。

ただし弊社で契約している選手たちは、ブースターを使っているのがわかれば契約を打ち切ると言っているので使用していません。

問題は、一般愛好者が、何も知らず今までと同じように最近のラバーにグルーイングしてしまい、不良品だと言って、弊社に問い合わせがあることです。

ノングルー対応ラバーが発売された初期のころ、私が扱っていないメーカーの商品で、なんの問題もないのにグルーイングをして使い、寿命が短いと噂になり、売れなくなった商品もありました。

ちょっと見ずらいですが、わが社では最近のラバーに「グルーを使わないでください。」というシールを貼っています。

それでも、海夫を使ったり、コロコロでラバーを伸ばし過ぎたり、などで、シートが切れて、不良品ではないか、と言ってくるお客さんがまだ居ます。

田舎の方では、自転車のゴムのりでラバーを張ったりしている人もいるようです。

最近の水溶性接着剤は非常に使いやすくなりましたが、ベトナム人にとってはまだ値段が高く、普及率はあまり高くありません。

ベトナムには10件くらい大きな専門店がありますが、水溶性接着剤でラバーを張っているお店は未だわが社だけの様です。

日本では考えられないことだと思いますが、ベトナムはこんな状況です。