関東学生強化合宿中に、Le van Tietさんが、練習を見に来てくれました。
Tietさん、1950年後半から60年代前半に南ベトナムチームの主力選手として活躍された選手です。
1956年アジア選手権(日本)男子団体戦優勝
1959年世界選手権(ドルトムント)男子団体戦3位
と現在のベトナムでは考えられない、素晴らしい結果を残されております。当時日本は世界チャンピオンで荻村さんや田中さんが出場されていたそうで、アジア選手権は日本に勝って優勝。世界選手権は日本に負けて3位だったそうです。
10年前、青年海外協力隊員としてベトナムに渡る前に、松崎キミ代さんや長谷川信彦さんにベトナムは昔日本と同じくらい卓球が強かった国で、ベトナム戦争がなければ今の中国や、日本、韓国などと肩を並べる卓球強国になっていたはず。あなたの役割は大事なことだからしっかりお手伝いしてきなさいと激励されたことを、今でも心にとめております。
今回、会長とTietさん、同年代のトップ選手同士という事で、普段お聞きできないお話ばかり。
話題に出てくる選手は、昔の名選手ばかり、お二人は直接対戦していないそうですが、59年の世界選手権は7種目中6種目優勝して、現在でも日本の一番良い成績だそうですが、準決勝で南ベトナムと対戦し、接戦の末、勝ち上がったそうです。
Tietさん、引退後はコーチとして活躍されたそうですが、戦争に負けた南ベトナム出身の選手という事で、最後まで要職には就けなかったそうです。
現在、昔のベトナムの栄光を知らない人たちが多くなってきております。(過去に政治的な問題により意図的に知らせていなかった可能性あり。)
ベトナムも戦後40年が経過しており、今後は昔のことも、ベトナムの人たちに伝えていけたらなと思いました。
今後もお二人には、お元気に過ごされることを心よりお祈りしております。