「あなたは選手ですか?」という問いに、「イエス アイアム」と答えていたら、一体どうなっていたんだろう?

3月4日~8日まで、南米大会ジュニア・カデットの部がペルーの首都リマで行われました。

昔ナショナルチームで教えていたカットマンの男の子がカデットの部のダブルスで優勝しました。

 

続く10日~14日にジュニア・カデットワールドサーキットが同会場で行われました。

 

そして本日14日の最終日、今日も子供たちの試合を見に行こうと会場の入り口でタクシーを降り、折りたたんであったベビーカーをセットし、そこに10ヶ月になる息子を乗せ、「卓球の試合を見に来ました」と入場の許可を得ようと足踏みしていたところで2人の警備員さんが困惑した顔でこんな事を言ってきました。

 

「……あなたは選手ですか?」

 

パードゥン?

 

あの~、どこをどう見たら私が選手に見えるんですか?

 

え? 髪型? 短いから?

 

え? 爪?

 

毛穴?

 

鼻の穴の形?

 

ジュニアとカデットの大会なので、一番年取ってる選手でも18歳なんですけど!!!

 

あれ? でも私は永遠の17歳だからぎりぎりオッケーなのかな?

 

まぁ、偽りの(本当の)年齢が17歳だとしても、私が選手な訳がないでしょうがっっっ!!!

 

「違います。私は選手ではありません」と言ったら「今日は観客なしの試合なんだよ。中に入れるのは選手とコーチだけ。家族も中に入れません」

 

「ガーン(白目)! なるほど、コロナウィルスの影響ですね。日本大使館から届いたメールによると、ペルー保健省の発表によるとペルーにも感染した人が3月13日㈮8時30分の時点で28人居るそうですね。ペルーでも学校・大学は3月31日まで休校ですし、無観客というのもしょうがないですよね」

 

サンサンと太陽が降り注ぐ中、40分かけてタクシーに乗ってきたのにまたすぐに帰るタクシーを待ちながら私はこう思った。

 

「あなたは選手ですか?」という問いに、「イエス アイアム」と答えていたら、一体どうなっていたんだろう? と。

息子のラケット

会場をうろついていると、「息子はもう卓球を始めたのか? ラケットは持っているのか?」と会う人会う人全員に聞かれましたが、

 

卓球始められるわけがないでしょう、まだ9ヶ月なんですから!

ラケット持たせたらペロペロしてチュパチュパしてガジガジしてポイッですよ!

 

大会期間中、私が息子を抱っこしていると、息子が「それを俺に触らせろ」と旦那のラケットをおねだりしてきたので与えると、すかさず2回も落としました。

 

そしたら私がレンソに怒られました。

 

私が落としたわけじゃないのに!

 

なんで?!

 

結構本気で怒られてちょっとビックリしましたが、もし旦那が息子を抱っこしている時に息子が私のラケットを落としたらあれかな、離婚を考えるかな。

 

 

息子用のラケットとして、とりあえずこれを持たせています。

そう、皆さんお馴染みのしゃもじです。

青森山田高校時代、試合で旅館に泊まった時、夕飯の時にしゃもじでご飯をよそっていたらしゃもじが折れたことがあります。

 

左手で持ってますね。レシーブの構えでしょうか。両腕をハの字にしている辺りが、森園政崇選手みたいで強そうですね。教えなくても出来るなんて、天才ですね。

 

おまけ。

「パンくれ~」

おしっこをぶちまけたところで昼寝

オープン戦は8日間続きました。

主催したフアン23中学校は、ペルーにある「中華系キリスト教の中学校」。

中華系というだけあり、中国人が多く通っている中学校です。レンソは何故かそこの中学校出身でした。中国人でもないのに。

 

参加国はペルー、エクアドル、チリ、アルゼンチン、ブラジル、キューバ、ベネズエラ、中国そして日本。

 

レンソは40代のダブルスで優勝、団体戦では2位でしたが、個人戦は30代の部と40代の部ともに決勝トーナメントで敗れました。

 

今回、一番大変だったのは息子のお守りでした。

 

どうしてベビーカーなど持ってきてしまったのでしょう。ベビーカーに乗せようとしただけで嫌がって泣くのに。

 

ずーっと抱っこしていたら、卓球であんなに鍛えたはずの左腕が悲鳴をあげました。

旦那のベンチコーチをしつつ、その試合をビデオで録画し、途中でおっぱいをあげ、泣いたらあやし、おむつを替え、眠たくなったら寝かしつけました。

 

「母は強し」っていう言葉あるじゃないですか、その言葉、今使っても良いですよ。

 

体育館に面したところに保健室があったのが幸いでした。

保健室に何故か赤ちゃん用のおむつ替えベッドがあり、「これ幸い」とおむつを替えていたら、私の赤ちゃんはそこにおしっこをぶちまけました。

翌日はそこで気持ちよさそうにお昼寝。

リマのオープン戦にいた日本人たち

ペルーはリマのオープン戦にいた日本人たち、集~合~!

「キャー! 一人だけめっちゃ可愛い子がいるんですけど~!」

 

って?

 

「か~わ~い~い~!」

 

って?

 

ちょ、やめてくださいよ。照れるじゃないですか。

 

そうやって言われるの、意外と慣れてないんですから。

 

え? かわいいっていうの、私のことでしょ?

 

赤ちゃんを抱っこしている人のことでしょ?

 

え? 違うの?

 

じゃあ誰?

 

誰がかわいいっていうの?

 

右に写っている人? ペルーのモケグア市で卓球のコーチをしている渡辺拓也くん? そりゃかわいいですけど。(真面目に)

 

左に写っている人? ペルーのイカ市でJICAボランティアとして卓球のコーチをしている深田貴広くん? もちろんかわいいですよ。(真剣に)

 

両手でピースしちゃっている人? 渡辺くんのアシスタントとして選手兼コーチをしている鷲尾一心くん? この人がかわいくないはずがないじゃないですか! (キレ気味に)

 

でも何ですか? その人たちを差し置いて、更にかわいい子が一人いるって? それは……

 

「なんだよ、つまんねーな。周りは男ばっかりかよ! ふぁ~あ」とか言いながら大あくびをしている人……

 

を、抱っこしている人?

 

おまけ

息子 「女の子のみんな、今年のバレンタインはどうでしたか? まだまだチョコレートは受け付けてるよ! 本命義理チョコなんでもござれ!

いただいたチョコレートはママがありがとうありがとうと言いながら僕の代わりに食べてくれるってさ!」

手づかみ食べの様子。パン(くず)が大好き。

頭を小刻みに振られた方……

さて、二人の対戦結果はいかに……

 

手を挙げた方、おめでとうございます。100ポイント獲得です。

頭を小刻みに振られた方、残念でした。87ポイント減点です。

 

3-0でレンソが勝ちました。もちろん、簡単に勝たせてくれませんでしたよ。

 

「レシーブ集中! 先に打っていくよ!」と、つたないスペイン語で旦那にアドバイスをするわたくし。

7,5キロの息子を抱っこしながら。

 

息子は赤ちゃんらしく「パーパパパ キャー!」等と奇声を放ちながら応援しているようでした。

 

あ、まだ手を挙げられてる方、もう降ろして結構ですよ。

高校生から卓球を始めた彼。

皆様、ご無沙汰しております。

コロナウイルス、とっても心配ですね。

皆さんが感染しないよう、心からお祈り申し上げます。

 

ペルーのリマでは『フアン23中学校』によるオープン戦が行われました。

 

旦那のレンソは30代の部の予選リーグで「あの人」と対戦することになりました。

 

フォアフリックが抜群に上手く、下回転サーブとナックルサービスが得意な右ペン裏裏の選手で、ペルーのイカ市でJICAボランティアをしている人と言えば、この人しかいないでしょう。

 

深田貴広さん!

 

東京都出身の、17歳みたいな顔した32歳。埼玉工業大学の出身です。

左から9か月、永遠の17歳、17歳みたいな顔した32歳。

 

なんと、彼が卓球を始めたのは高校生からだそうです。

中学校で卓球部がなかったので野球部に所属し、高校では卓球部があったので卓球部に入ったそうです。

 

さて、二人の対戦結果はいかに……

 

旦那が勝ったと思う方は手を挙げてください。

深田さんが勝ったと思う方は頭を左右に小刻みに振ってください。

我が耳を疑った、一心くんの何気ない言葉

右シェーク、バック表という一心くんは、中学2年生の時に卓球を始めたそうです。

 

「中学の部活でたまたま残っていた最後の一本のラケットが表だったんですよ」

 

「ありそうな話ですよね~」

 

「顧問の先生に『表、半粒、イボ高。これらのビデオを観て勉強しろ』と見せられたのが、西田さんと、福原愛ちゃんと福岡春菜さんのビデオでした」

 

「……え? 福原愛ちゃんと福岡春菜ちゃんと、あともう一人は誰だって?」

 

「西田さんです。西田泉さんです」

 

「えっ? 西田泉さんって、私のこと?」

 

「はい、そうです」

 

「……。 (心の声:えっ? 西田泉さんって、私のこと?) 」

 

「表、半粒、イボ高を同時に見せられて、混乱してしまって、訳が分からなくなってしまいました」

 

 

当時の顧問の先生はどこで私のビデオを入手したんでしょうね。

 

超ウケるんですけど。

 

 

「混乱してしまって、訳が分からなくなってしまいました」

 

 

そもそもバック表の選手に、半粒とかイボ高選手のビデオをわざわざ見せます?

 

お手本になった表の選手にもかなり問題がありそうですよね。そもそもその人、バック表とかじゃなくて、ペンだし(多分)。

 

しかも、誰でしたっけ? お手本にされた選手っていうのは? え? 西田泉?

 

誰それ?

 

あれっ? 西田泉って……、もしかして私のこと?

年は永遠の19歳 ~鷲尾一心くん~

ペルーのモケグア県で卓球のコーチをしている渡辺拓也くんが、2019年8月からアシスタントとして鷲尾一心(いっしん)くんをペルーに誘引。

 

いやぁ、よくぞ遥々ペルーまで来られた。スペイン語も分からずに来たというのだから「すごい!」としか言いようがありません。

 

そうそう、「トイレは何処ですか?」(ドンデ・エスタ・エル・バニョ)と、「お腹が空いた。何か食べたい」(テンゴ・アンブレ、キエロ・コメール・アルゴ)は知っておいて損はないですよ。

 

とても礼儀正しい好青年でした。

 

「はじめまして。鷲尾一心と申します」

 

「はじめまして~! 一心って、素敵なお名前ですね! あれ? なんだか若くないですか? お幾つ?」

 

 

問題です。人物(1.2.3.4)と、その年齢(A.B.C.D)を正しく合わせなさい。

1. 息子

2. 旦那

3. 私

4. 一心くん

 

A. 40歳

B.  0.6歳(6ヵ月)

C. 19歳

D. 17歳

 

 

「お幾つ?」

 

「19歳っす」

 

 

お! 19歳という事は、つまり私の2つ上ですね!

 

 

19歳……。そりゃ、誰でも「年は永遠の19歳」って言いたいですよ……

 

 

それでも、私はあえてこう言おう。

 

 

「年は永遠の17歳です」と。

 

 

p.s  本日、無事に35歳の誕生日を迎えました。ハッピーバースディ、わたし。

Twitterで卓球のアシスタントを募集した話し。

茅ヶ崎市出身の29歳、ペルーでニッタク代理店とクラブチームの経営しているカットマンといえばもう、この人しかいないですよね。

 

そう、元JICAボランティアでペルーのイカ市で卓球を教えていた、渡辺拓也くんです。

 

現在はペルーのモケグア県でクラブチームの経営をしています。

 

教え子たちは各年代別で1位。泣く子も黙る、スゴ腕コーチです。

 

先日、ペルーのオープン戦で13歳と15歳の部で優勝した教え子のバレンティーナちゃん(写真掲載承諾済み)と渡辺拓也くん。

バレンティーナちゃんは伊藤美誠選手の大ファンだそうです。

そんな渡辺拓也くんが最近、また凄いことをやりました。

 

卓球のアシスタントを募集したのです!

 

Twitterで!

 

「ペルーにおいで」って!

 

「一緒に卓球教えよう!」って!

 

実際にはTwitterでどのように求人募集したのか聞いていませんが、すごい思い切ったことしますよね。

 

「コンドルは飛んで行き、高山ではアルパカやリャマが反芻しながら糞をそこら中にまき散らし、町では野良犬たちがそこら中に糞をまき散らし、テレビをつければ空手キッドやロッキーシリーズが放送されていて、紫色をしたトウモロコシやらジャガイモやらがある国に来ないかい? 一緒に卓球教えよう!

両親、来ペルー

そうそう、すっかり忘れていましたが、8月に両親が孫の顔を見にペルーまで来たんでした。息子は生後3か月でした。

 

滞在予定は3日でしたが、飛行機のトラブルでたったの2日になってしまいました。

孫を抱っこしてご満悦の様子。

父「俺にそっくりで可愛いな」 ←笑うところです

 

父「やっぱり孫は可愛いな」

 

旦那レンソは父を卓球に誘い、2時間ほど汗を流しました。

 

海外旅行、長時間の移動、時差ボケ、飛行機のトラブルで不安とストレスは最高潮に達していた母は、慣れないペルー料理を「珍しいし、せっかくだから」と調子に乗って食べ、例外もなく体調を壊しました。

 

しかし、日本に戻ったらすぐに体調は良くなったそうです。

 

おまけ。