報告書 長田 拓也(関東学連副幹事長 日大)

この度は、ベトナムとの国交が40周年ということで、関東学連主催でベトナム強化合宿を行うにあたり、選手とのサポートという形でご同行させていただきました。

(写真左端、長田さん)

私は今回関東学連の役員として海外遠征に同行させていただいたのは初めてだったのですが、非常に実りの多い遠征となりました。まず、参加した選手団全員が非常に高い向上意欲を持っており、またモラルの高い人々で構成されていたことに、非常にありがたさを感じました。昨今、体育会の部活でモラルに反した行動を行い、マスコミに取り上げられるといった事例が後を絶ちませんが、今回の遠征では参加者全員が10分前集合を例外なく厳守し、全日程スケジュールを問題なく行うことが出来ました。今回の遠征を経て、参加された選手のかかわる大学はまず心配ないだろうとさえ感じるほどでした。

技術的な面では、海外の選手と練習をしたことにより、普段では経験できないボールに触れることが出来たと思います。また、日本の環境とは違い、ベトナムは年間通して終日気温が高く、空調も完全ではないことなどから、大変暑い中でハードな練習をすることとなりました。そういった経験も国内ではなかなかできないため、非常に貴重だったと感じております。練習の細かいメニューや意識のあり方については、伊藤様、小笠原様の綿密な計画と、わかりやすい解説、指導のおかげで短期間ではありましたが、間違いなくレベルアップが図れたのではないかと思います。特に驚いたのは、練習初日と最終日で、ベトナム選手の実力が目にわかるほど上がっていたことです。これは一つに、作成いただいたメニューが効果的なものであったことの事実的な表れだと考えております。日本の大学生たちは普段の練習で、誰かから細かいアドバイスを受けるという機会が少ないかと思うので、今回はいいきっかけになったという選手も少なくないと思います。

ベトナムは比較的物価なども安く、食事面や水分補給、その他のサポートにかなりお金を使ったような感覚だったのですが、日本円に換算してみるとむしろ安いほどでした。今回選手および引率者の負担金は5万円ということで、従来行っていた韓国遠征の半分ということでやらせていただきましたが、サフィール遠征と合わせても、年間の予算内でできるのではないかと考えております。これも大きな魅力の一つであると感じます。

また、スケジュールの中に、交流会としてベトナムに在住の日本人の方たち、そしてベトナム選手団と、食事会をする機会があり、選手たちも積極的にコミュニケーションをとっていたように感じました。スポーツの選手団として、強化遠征で技術向上を図るのは当然のことかもしれませんが、それ以外の部分でも成長をしようと取り組んでいる姿が見られたことは非常にうれしく感じました。

異文化交流では、戦時中に使われていたクチトンネルや、メコン川などに足を運ぶことができ、これもまた、普段ではできない貴重な経験をさせて頂くことが出来ました。この内容も、大学生が学ぶにふさわしいものであったと感じております。

もし、今後この合宿を恒例行事として行うのであれば、もっと準備を入念にすべきだと感じました。今回は限られた時間の中で、計画をし、実行したということもあり、ベトナム選手団のレベルは少し日本選手団に劣るものがあると感じました。ただ、もっと早く計画することが出来れば、トップ選手を集めることが出来ると現地の富岡様もおっしゃっていたので、次回行うのであれば、もっと準備に時間をかけたいと思いました。

また、サフィール遠征のように事前の練習会などを行ってもよいかと感じました。やはり会話を交わすのも初めてというような選手もおり、そういった選手の不安を少しでも軽減するために、ある程度コミュニケーションが取れる段階をつくるということも必要であったと思います。

 

最後になりましたが、今回の遠征が、けが人体調不良者一切なく無事に終了することが出来たのは、伊藤団長、小笠原監督、現地の富岡様の細かい気配り、サポートがあってのことだと感じております。また、私のつたないサポートにも何一つ文句を言わず、素直に練習に取り組んでくれた選手たちに感謝をしております。この遠征に参加した選手が、技術面のみならず、人間的にも関東学連の代表として、成長してくれることを期待して、私の報告書とさせて頂きます。

報告書 小笠原 剛士(早稲田大学監督)

■報告内容総括

本遠征は、関東学生卓球連盟所属の学生を対象とした強化の一環としての海外での強化合宿であり、開催地はベトナムのホーチミン市で、今年が日本ベトナム外交関係樹立40周年ということもあり選出されたと伺っています。

そのような背景のもとで行われた海外での強化合宿ということもあり、参加した各選手の卓球競技力向上もさることながら、国際・文化交流を体験することを通じて人間的な更なる成長のきっかけを掴んでもらうことを目標として取り組みました。

結果、「卓球競技力向上面」では、環境や練習メニューがいつもと異なるという負荷のかかる状況の中、各選手が目的意識とを持って練習に取り組み、選手同士が協力し高め合うことによって非常に質の高い内容にしてくれました。

「国際・文化交流面」では、練習を通じてベトナムの選手達とのコミュニケーションを積極的に取っているところが見受けられました。特に自分に追い込みをかける多球練習の際は、体力的にも厳しい状況で日本、ベトナム両国の選手同士が励ましあって取り組んでいたところが印象的です。また、ホーチミン在住の日本人卓球愛好家との交流は、卓球の話題だけでなく外国文化の理解とグローバルな視点を持つ貴重な機会になったと思います。

今回、ベトナムのコーチ陣からは、技術・練習メニューに加え「日本の選手の卓球に取り組む態度や姿勢を学びたい」と伺いました。上記に記載しましたように、日本の各選手が高い集中力を持って練習に取り組んでいた姿は、ベトナムの選手たちにとってもいい影響があったと考えています。そのような練習への取り組みの支えになっているのは、行動面(10分前行動等)で遠征の最初に決めたことを、各選手が確実に実行してくれたということが大きな要因だったと感じています。

 

本遠征にあたり、現地でのアレンジをしていただいた富岡武侯氏のサポートにより、不自由なく全てのスケジュールを終えることができたこと、また、このような機会を与えていただいた関東学生卓球連盟には大変感謝しています。

最後に私自身も、すばらしいスタッフ陣と選手にめぐまれ、学びの多い貴重な経験をさせていただきましたことに感謝申し上げたいと思います。

(写真左端、小笠原監督)

 

■練習メニュー及び競技力面の考察

n  11月30日

  • 練習メニュー

【午前】

①    フットワーク:フォアハンド・左右・1本‐1本(範囲2/3):10分×2回/1人

②    フットワーク:オールランダム(バックハンドの使用は連続2本まで):10分×2回/1人

③    フットワーク:F‐M‐F‐Bの繰り返し:10分×2回/1人

④    フットワーク:F‐M‐B(BH)→F‐M‐B(回り込みFH)→オール:10分×2回/1人

⑤    ゲーム練習:ベトナム選手との対戦

【午後】

⑥    講習:伊藤さんによる日本選手、ベトナム選手及びコーチ陣に対して

⑦    ドライブ対ドライブ:Fクロス・Bクロス・オール:各7分

⑧    SV+3球:SV(F~M前)→3球目(両ハンドで相手のミドルへ強打)→5球目(ライジングで攻める)

⑨    RV+4球:RV(F前をBH系技術で処理)→4球目(Bサイドへの戻り)→6球目(強打)

【トレーニング】

●  ランニング:400mトラック 男子6周/5周

 

⇒考察

・  練習メニュー②:バックハンドの連続使用は2本までの条件をつけた練習。このような条件をつけた練習を日常で行っているかは分からないが、各選手のプレーと共に意識にも負荷がかかっていると見受けられた。通常のオールランダムフットワークでは両ハンドを使い、ラリーのテンポが一定になる傾向があるが、本練習では、2本目のバックハンドで緩急をつけ全面をフォアハンドで待つ工夫が見受けられた。

・  練習メニュー④:バックへの回り込みの後、フォアサイドに飛びつく場面が多く、その飛びついた後のボールの対応が遅れる傾向が見受けられた。その要因としては、バックへの回り込みから、フォアサイドへの飛びついての打球点が下がっていることが考えられる。回り込んでからの飛びつき時に高い打点でとらえること意識したフットワークの使い方も必要と感じられた。

・  練習メニュー⑦:ドライブ対ドライブでは、ミスの傾向としてラケットの角にあたる「カチンコ」が見受けられた。ラリーが続く中で、ラケットが下から上への軌道になる傾向があり、飛んでくるボールの軌道に合わせたバックスイングの必要性が感じられた。

・  練習メニュー⑨:フォア前をバック系技術(チキータ等)で処理した後の、戻り方に各選手の違いが見受けられた。この練習に限られるのかもしれないが、4球目を自分のボールにして打球できている選手は、レシーブ後の戻りの1歩が大きい傾向があり、そのためには、レシーブへの入り方が大切だと感じられた。

 

n  12月1日

  • 練習メニュー

午前・午後試合

男子:予選リーグ2組から上位4名が決勝トーナメント方式

女子:総当りリーグ戦方式

 

⇒考察

ベトナム選手の特徴

・  体を使い、回転量が多く、力強いボールを打ってくる。

・  チキータの使用が少なく、レシーブではツツキを多く使用してくる。

・  攻撃技術はフォアハンド系で攻めてくる傾向が多い。

・  サーブ、レシーブについて、繊細さは見受けられない。

上記のようにベトナムの選手は、どちらかというと、少し古い卓球をする傾向があり、日本選手は男女共に成績は上回っていたものの下記のような課題があった。

・  コース取りが単調になり、両サイドへの返球が多く、ミドル攻めが少なくなっていた。

・  ラリーでのドライブの引き合いで、相手の威力のあるボールをおさえようとして力んでしまいミスにつながる傾向が見受けられた。

・  3球目など、下回転(ツツキ)を打たされてからの展開が多く、5球目攻撃のスイング位置が上から出しづらそうな様子が見受けられた。

・  ベトナム選手のサーブはショートサーブなら台上で2バウンドしないや、レシーブのストップも同様が多かったが、その次の処理(3球目や4球目)には慣れているため、ハーフロングとなったボールの処理があまくなるとそれを狙われるケースが見受けられた。

 

n  12月2日

  • 練習メニュー

【午前】

①    ドライブ対ドライブ

②    フットワーク:フォアハンド・左右・1本‐1本

③    フットワーク:オールランダム(バックハンドの使用は連続2本まで)

④    フットワーク:F‐M‐F‐Bの繰り返し

⑤    フットワーク:F‐M‐B(BH)→F‐M‐B(回り込みFH)→オール

【午後】 ~多球練習~

⑥    ドライブ(FH・BH)

⑦    ツツキ打ち(フォアハンド・左右1本1本)

⑧    ドライブ対ドライブ(2/3オール)

⑨    ブロック(オール)

⑩    F前ストップ→ツツキ打ち(オール)→強打

⑪    F前ストップ→回り込みドライブ(FH)→飛びつき→ミドルへの返球を強打(FH)

⑫    F前チキータ→Bサイドへの戻り(BH)→回り込みドライブ(FH)→飛びつき→バックへの返球を強打(BH)

(多球練習での1コマ)

⇒考察

・  各選手の疲れもピークに達している状態であったと思うが、午前の練習メニューは1日目とほぼ同様で、いい状態の力配分で取り組めていると見受けられた。

・  午後の多球練習では、各選手共に自分に厳しく追い込む姿勢で取り組んでおり、ベトナムの選手とも励ましあいながらコミュニケーションを取って苦しい練習を乗り越えていた。

 

以上、練習メニュー及び技術面の考察を私なりにさせていただきましたが、大学生になると自分で練習メニューを決めて取り組むことが多くなる中、条件等を与えられた練習に対し、自分で考えて、甘えなく取り組むことの大切さを各選手が気付いてくれたのではないかと思っています。また、このような厳しい練習を、前向きに、明るく取り組んだ今回の選手達に私自身、感動を覚えました。

 

今回参加した各選手が、今回経験した「卓球競技力向上面」と「国際・文化交流面」を基に人間的にも成長し、競技成績をあげていってくれることと共に、各学校で伝えていただき、更なる関東学生のレベル上げていってくれることを期待しています。

報告書 伊藤 誠(技術部長・シチズン)

今回強化合宿に参加された方々よりプログへの掲載許可を頂いておりますので、順次アップさせていただきたいと思います。

まずは団長の伊藤監督です。

(ホーチミン市選抜チーム代表より記念品を贈呈されました。)

<目的>

  1. 関東学生選手の競技力向上
  2. 国際文化交流
  3. 指導者としての力量アップとマネジメント力の向上

<強化ポイント>

全力で打つこと(決定打)、速さ(スイング、戻り、ピッチ)、安定性の3点に重点をおき、打球練習を行った。強く威力のあるボールを打つ為には、下半身の強化が必要と考え、1コマの時間を10分に設定し動く練習を多く取り入れた。

<感じたこと>

強いボールを打つためにスイングが大きくなり、大きいために戻りが遅く、必然的に台から下がらなければならず、中・後陣から一発で盛り返そうと力んで打ち、ミスを重ねていた。身体の前でボールを処理することが出来ないのも、フォームが大きいことが原因に挙げられる。

また、リズムが一定のため一度タイミングが合うと返球しやすく、相手を崩すことが出来ない。緩急を上手く使い、自分の体勢を立て直す時間を作ることも必要である。予測と読み、判断、決断、実行を大胆に行わなければ、相手にプレッシャーは与えられない。

日本選手の良いところは、何でもそつなく器用に技術を使えることと、指示したことを忠実に実行に移すことができるところと感じる。まじめに一生懸命であるが、いざ勝負が掛かった時に自分で決断し勝負できるか、最後の1本をがむしゃらに奪いに行けるか、積極性が欲しいところである。

最後の練習に半日多球練習を行ったが、厳しいメニューにも必死に食らいつき、ベトナム選手、日本選手、ベトナムコーチ、日本コーチが一体となり、練習場が熱気に溢れこれ以上ない雰囲気で練習できたことを非常にうれしく思いました。この雰囲気を自然に作ることが出来れば、練習の効率も上がり成果にも繋がると感じました。

(多球練習で、要点を説明する伊藤監督。)

<国際交流>

ベトナムチームとの交流試合の実施、練習メニューをベトナム選手に伝えること、ベトナムに住む日本人の方々や、ベトナムの子供たちと卓球で打ち合い親睦を深められたこと。ベトナム戦争を戦ったクチトンネルを見学し、戦争の惨さを感じた。東南アジア最大のメコン川を下り、大自然を肌で感じられたことも貴重な体験であった。

<その他、感想・意見>

今回の遠征は、初めて団長という立場で参加し、全体をまとめることは勿論、日本の代表として、失礼のないよう注意をはらい行動しました。

学生は皆しっかりとした意欲を持ち、卓球に交流に積極的に臨んでくれました。特に行動面では団体行動で一番大切な時間管理を徹底してくれ、10分前には全員が揃って集合しており、スムーズにスケジュールをこなすことが出来ました。この遠征で卓球の技術向上だけでなく、人間的にも成長できたと感じてもらえればうれしく思います。

学生としては初めてのベトナム遠征でしたが、地元ホーチミンで活躍されている富岡様の多大な協力により、何不自由なく目的を果たすことが出来、大変感謝しております。日越国交40周年ということで今回の遠征が実施となりましたが、双方で作り上げていく強化事業として継続し、更に良いものにしていきたいと思いました。また前回の遠征でも記しましたが、たくさんの若い指導者に国際経験を積んでもらい、学生指導に役立てて頂きたいと切に願います。

最後に今回の遠征が無事終えられたのも、長田マネージャーの気配りと事前準備の徹底、小笠原監督の学生への繊細な対応があったからと心から感謝しております。今後も関東学生卓球連盟、卓球界全体が発展出来るよう微力ながら尽力したいと思います。ありがとうございました。

関東学生強化合宿、交流試合結果。

本日は12月1日に行われた交流試合の結果を掲載いたします。

ベトナム側は東南アジアオリンピック(SEAゲーム)の前で強い選手があまり参加できませんでしたが、クイン選手(03年東南アジアチャンピオン。WR297)がハノイから練習に駆けつけてくれ何とか体制を整えることができました。

男子選手参加12名、2ブロックに分け、上位8名によるトーナメント方式。

女子参加選手10名。10名による総当たり戦。

交流試合なので可能な限り日本の選手とベトナムの選手が当たるように組み合わせを作成しました。

男子優勝、後藤選手。2位、山本選手。3位クイン選手、町選手。

クイン選手(写真2列目左端)は予選、決勝トーナメントと3人の日本人選手に勝利し頑張ってくれました。

女子優勝、富川選手。2位、小道野選手。3位、多田選手。

女子はベトナムの選手との実力差が大きかったですが、皆一生懸命頑張ってくれました。ベトナムからは中学生の選手たちも参加したので非常に勉強になったようです。

1日かけて試合を行いましたが、試合終了後は観戦に来ていた日本人、ベトナム人と30分強の交流会を行い皆楽しそうに卓球をしておりました。

夜の夕食会はベトナムの選手、コーチ。現地駐在の日本人卓球愛好家、みんなで仲良くベトナム料理を頂きました。

関東学生強化合宿、ホーチミン市

2013年11月29日から12月4日まで、ホーチミン市において関東学生選抜選手、ベトナム選抜選手合同で強化練習会が行われました。

以前よりホーチミン卓球連盟の要望で試合参加だけでなく日本の世界トップクラスの技術をベトナムのコーチや選手に教えていただきたいとの強い要望があました。本年度、日越友好年40周年ということもあり、関東学生連盟の選手たちと、ベトナム選手たちとで合同練習及び試合を行うことにより、卓球友好をより一層深め、ベトナムの選手の技術と意識の向上を目的にしました。

また関東学生の選手においては、卓球を通して、今後発展していく途上国の現状を肌で感じることにより、卓球の強化だけでなく今後の社会人経験に活かせるような強化合宿を目的に執り行われました。

参加選手およびスタッフは、伊藤 誠(技術部長・シチズン)、小笠原 剛士(早稲田大学監督)、長田 拓也(学連・日本大学)

男子 町 飛鳥(明治)、後藤 卓也(日大)、山本 勝也(早稲田)、生田 裕仁(法政)

女子 小道野 結(早稲田)、市川 志穂(日大)、多田 光希(中央)、富川 亜加里(大正)

強化練習は3時間の合同練習を4コマ、1日練習試合を行いました。

文化交流においては、ベトナム戦争時に使用されたクチトンネルと、メコン川の見学。ベトナム駐在日系企業の方々と食事会を行いました。

参加選手およびスタッフより報告書が届いておりますので、今後順次アップさせていただきたいと思います。

ミーチャン選手が遊びに来てくれました。

皆さま今年もよろしくお願いいたします。

ベトナムはお正月が中国と一緒で旧正月なため、年末年始といった感じがあまりありません。

それに暑いですし。11月頃から乾期に入り、気温は毎日30℃くらいですが、すごしやすい日々です。

東南アジアオリンピックも終わり、ナショナルチームの練習でハノイに5ヶ月間練習に行っていたミーチャン選手がメダルを持って遊びに来てくれました。

東南アジアオリンピックはベトナムにとって一番大事な試合です。

3位に入賞して、賞金等いくらもらったか聞いたところ、所属チーム、ホーチミン市スポーツ局、ベトナム卓球協会、その他など合計35万円ほど報奨金を貰ったそうです。

35万円という金額は微妙ですが、現在のホーチミンの経済状況を考えると沢山賞金が出たといった感じではありません。ベトナム全体で物価は上がっておりますが、卓球選手の賞金は昔とあまり変わっていません。

でもホンダの新しいスクーターは買えるくらいの金額なので、喜んでおりました。

日本は明日から全日本選手権。

ベトナムにいらっしゃった選手達も沢山出場するので、王国さんの速報が楽しみです。

遠いベトナムより皆様の活躍を応援しております。

第27回東南アジアオリンピック ミヤンマー

27th SEA Games Myanmar

現在ミヤンマーで東南アジアオリンピックが開催されています。

東南アジア各国にとって、非常に重要なスポーツ大会です。

卓球競技は12月16日から21日まで開催されました。

以前はダブルスも含め団体、シングルスと行われていましたが、今回から競技人数縮小の為、団体戦とシングルスのみ開催されました。

結果

男子団体戦

優勝 シンガポール。2位 タイ。3位 マレーシア、ベトナム。

女子団体戦

優勝 シンガポール。2 位タイ。3位 マレーシア、ベトナム。

男子シングルス

優勝 ジャン健(シンガポール)

2位 LE TIEN DAT(ベトナム)

3位 GONZALES RICHARD(フィリピン)、CHEW ZHEYU CLARENCE(シンガポール)

女子シングルス

優勝 ユー・モンユ(シンガポール)

2位 LI SIYUN ISABELLA(シンガポール)

3位 BEH LEE WEI(マレーシア)、MAI HOANG MY TRANG(ベトナム)

やはりシンガポールが跳びぬけて強く、全ての種目で優勝しました。

シングルスは各国代表2名で4ブロック、4,5人でのリーグ戦後、1位のみ準決勝に上がれる試合方式の為、組合せの抽選が非常に重要になります。(シンガポールのブロックに入ると勝てないため。)

今回はシンガポール、他国に気を使い、帰化選手と、生粋のシンガポール選手でシングルスをエントリーした様です。

それでも強いのですが、以前は男子、ガオニン、ヤンツー。女子、馮天薇、王越古でしたから、まわりの東南アジア各国から非難の声が上がっておりました。

本日の午前中卓球競技が終了し、まだ情報が少ないのですが、男子シングルス決勝の動画がありましたのでご紹介いたします。

日越40周年、ベトナム人の感想。

以前行われた日越40周年記念事業の感想をアップしたいと思います。

2013年は日本とベトナムとの間で1973年に外交関係を樹立してから40周年にあたります。本年度は6年連続で参加しているホーチミンゴールデンラケット大会の前、2日間にわたり日越友好年40周年の記念事業として3時間の卓球技術講習会、及び2コマの合同練習会を開催いたしました。

この記念事業には、在ホーチミン日本国領事館、JICA,財団法人日本卓球協会、ホーチミン市文化観光スポーツ局が後援をして頂き、当日は多くのテレビ局や新聞社が取材に訪れました。

参加者は、日本高体連選抜チーム11名とベトナム卓球関係者、約100名。講師は河野正和氏(上宮高校)。合同練習時にベトナム選手の特徴を観察したうえで、世界基準に足りない技術を軸に講習会は進められていきました。特に打球点の位置取り、細かな足の使い方、サーブ、レシーブを軸に講習会が行われました。

練習方法や技術説明を交えながらの練習だったため比較的軽めの練習内容でしたが、密度が濃かった為ほとんどのベトナム選手が体力的に疲れてしまいました。技術だけでなく練習密度といった点でもベトナム側には学ぶべき点が多かったようです。

ベトナム国内でこのような技術講習会が行われたことがあまりなく、当初参加者のほとんどが戸惑っていましたが、講師の巧みな組み立てにより2時間の予定が1時間以上延長して終了いたしました。

(動画を使って説明する河野先生)

ホーチミン選抜チームのコーチたちより感想が届いているのでここに掲載いたします。

 

今回このような機会を作っていただき非常に感謝いたします。まず私たちが感じたことは日本の選手たちは高校生なのに規律がしっかりしており、卓球に対する意識が非常に高いことを感じました。またベトナムの選手一人一人に、アドバイスを頂き非常に参考になりました。今回の講習会で教えていただいたことはベトナム人の知らないことばかりだったので今後の選手育成に役立てていきたいと思っております。

・日本の選手に比べベトナムの選手は切り返しが上手く出来ておらず、今後フォアでもバックでも速い打球点で打球できるよう練習する。

・フットワークにおいて、各位置での足の使い方が良くわかったので今後の練習に取り入れていく。

・練習時のコースの打球場所がバックサイドに集まっている為、ミドルやフォア等、色々なコースに打球するよう練習に取り入れる。

・サーブに対する概念がよくわかり、練習方法等も良くわかったので今後はサーブ練習の時間を増やし、サーブ力をアップさせる。

 

今回の講習会はベトナムにとって非常に良いものでした。来年度も試合と合わせて、ぜひまた合同練習、技術講習会を開催していただき、今後も卓球を通じて交流を深めていきたいと思っております。

ゴールデンラケット大会

本日、卓球王国200号、ホーチミンに到着いたしました。おめでとうございます。

創刊の時から読んでいたので、200号以上発売されているような気がしますが、今後ともよろしくお願いいたします。毎月楽しみにしております。

200号の197ページに第27回ゴールデンラケット大会の報告記事を掲載していただきました。

今回、真岡女子高校の藤崎先生の報告書から抜粋して掲載させていただきましたが、大会の雰囲気が伝わってくる非常に良い報告書だったため、藤崎先生にお願いして、ここに全文を掲載いたします。(写真右端、藤崎先生)

平成25年度全国高体連卓球専門部海外遠征【ゴールデンラケット大会】報告書

女子監督 藤崎 武司

女子団体戦決勝は、昨年度と同じ地元ホーチミン市チームとの対戦となった。3番(C)に出場した明神(土佐女子)が、ベトナム高校チャンピオンのNGUYEN NGOC YEN NHIに3-0(9,9,7)と接戦を制し歓喜の優勝となった。この決勝戦、1番(A)加藤(県岐阜商)、そして2番(B)小室(真岡女子)が世界ランカー2人を相手に見事に勝利し、優勝への序章を作った。加藤はスコアの通り(4,2,3)完璧なカット打ちを見せた。小室は相手エースのサウスポー選手に逆転勝利(4,-4,-10,6,6)。要所でのナックルカットとシュート気味にくい込んでいくカットが効いた。明神は第1ゲーム4-9の劣勢から驚異の粘りで逆転し、決勝点を挙げた。

日本女子チームは大会2連覇中ではあるが、戦前では今年の選手が昨年の選手より実績的にあまり高くないこと、さらに他国の選手も昨年よりレベルの高い選手が参加していることを聞かされ、不安と緊張の中での戦いだったため感動もひとしおだった。表彰式では煌びやかな紙吹雪が舞う中、司会者から「ジャパン」の紹介とともに1位表彰台の上に上がり、優勝カップ、花束、そして金メダルの授与が行われた。翌日には、地元スポーツ新聞のトップ一面に大きく日本女子チームが掲載されるなど、この大会におけるホーチミン市民の関心の高さを窺わせた。

それでは大会初日から時系列で報告させていただく。

初戦9:00開始のマレーシアB、そして15:00からのベトナムAにそれぞれ3-0で勝てたことで、選手も私も落ち着いて、また雰囲気にも慣れることができたようである。軽く夕食を取ったあとの19:30からのインド戦が第一関門であった。インドは3人とも世界ランクを持っている選手で、特に身長180㎝はあろうかというエースMANIKA BATRAはバック異質(1枚ツブ高)でありながら、反転させバックドライブやカウンターなどを得意とする選手である。1番で加藤を起用しエース対決となった。

初戦のマレーシアBやベトナムA戦でもそうであったが、オーダーがいわゆるABCになってもXYZになっても、年少(2年生)で元気印の加藤をトップで起用し、2番以降に出場する先輩達を奮い立たせるような雰囲気を作ろうとした。加藤は第1ゲームを落とすものの期待に応え、3-2で勝利。相手の反転しての攻撃や異質ブロックでの下回転の多いボールによく対応した。2番明神が1-3で落とすものの、3番小室が3-0、4番加藤が3-1で勝利し、結果3-1でインドを破った。試合終了は22:00近かっただろうか。これで、初日3勝したことで少しではあるが光明がさしてきた。インドを突破したことは選手たちにも大きな自信となったはずである。

大会2日目。9:00から強豪シンガポールとの対戦である。この1番でハプニングがあった。1番(A)に出場した加藤は相手エース世界ランク92位LIN YEと対戦。試合が始まり、LINのパワードライブに押され、0-3となったとき、副審が片手をあげ、主審に歩み寄り試合は中断した。シンガポールの1番がオーダーと違う選手が出場しているという。オーダーによると、シンガポールの1番(X)はZHOU YIHAN(世界ランク100位)という選手なのだという。ちなみに今大会のオーダー交換の方法であるが、本部前で両監督の下、コイントスが行われ、ABCかXYZが決定する。その後、すぐオーダーを記入し本部に提出するが、複写になっていないので、相手オーダーは分からない。つまり「オーダー交換」ではなく、「オーダー提出」である。そして、本部で両チームのオーダーを入力したものを審判がコートに持ってくるだけでベンチには知らされないのである。主審はシンガポールベンチに行って出場選手が異なる旨を告げたようだが、相手監督は1番は間違いないと言い張る。結局、本部でシンガポールのオーダーを確認すると審判の正しいことが判明した。相手監督のオーダーミスであろう。やり直しである。これで間違えて出てきたLIN YEはあからさまに不快な態度を示した。そして、仕切り直し。1番加藤は第1ゲーム、第2ゲームを14-16,4-11で落とす。気を取り直してコートに出たはずの第3ゲームだったが、序盤からドライブを押し込まれ、そしてレシーブミスで0-3。たまらずタイムアウトを取った。加藤はやることが上手くいかず困惑している表情であった。本人はもう駄目だと思っていた(後述)という。1分間でどこまで気を持ち直せるか。加藤はベンチの前で私の言葉に耳を傾けながら目を閉じ、足を左右に動かしながら改めて気を溜めている様子であった。ここからである。加藤が開き直った。第3ゲームを11-6と取ると、第4ゲーム11-5、第5ゲーム11-5と彼女の独壇場となった。全てがうまくいく。相手のZHOU YIHANはだんだん下を向くことが多くなり、第3ゲーム以降は全てが封じられ不発に終わった。

加藤は、技術的にはネット際のショートサーブに対して素早く反応し、より高い打球点でバックハンドでフリックレシーブから先手が取れ有利な展開に持ち込めたり、表ソフトの特徴を生かしたバック対バックからミドルにコントロールし、相手を崩したりする巧みさある。また、スピードのある下回転ロングサービスが要所でサービスエースとなったり、相手のサービスを読んで、例えばミドルに斜め下回転系のロングサービスを待ち伏せし、速い打球点で2球目攻撃で得点たりする能力を有している。

また、試合はつくづくハートだなと感じさせられた。世界ランカーでも自分の得意なことが出来ないと下を向き、集中力を欠き連続失点をしてしまう。試合終了後、加藤がおもむろにあのタイムアウトで助かりました、と言ってきた。タイムアウトが良かったかどうかは結果論である。しかし、こんな言葉を選手に言ってもらったら監督としては幸せである。

2番(B)は鳥屋(明徳義塾)。やり直しを命ぜられたエースLIN YEとの対戦である。鳥屋は落ち着き、安定していた。一方、一度集中しながら試合を中断させられたLIN YEが集中力を取り戻すのには難しかった。技術的には相手ドライブが鳥屋のフォアに来たときにストレートに返しバランスを崩させるプレーが利いた。チャレンジャー精神の中にも冷静さを失わず相手をよく見てプレーし、ミスの少なかった鳥屋が3-1(11-5,4-11,11-5,11-5)で勝利した。3番(C)小室も勢いに乗って3-1(11-6,1-11,11-4,11-6)で勝ち、シンガポールに3-0で勝つことが出来たのである。

この結果、15:00からのタイ戦を待たずにリーグ1位、準決勝進出が決定した。19:00からの準決勝に備え、タイ戦は試合の多かった加藤を温存できるアドバンテージも得られた。そして、タイ戦も3-1で勝利し、予選リーグ全勝。夜の準決勝、香港戦を迎える。午後試合の無かった加藤は持っていたエネルギーを十二分に発揮。絶好調で1番4番(A)両試合ともストレートで2点を挙げ、小室が3番(C)が取って、3-1で勝利し、次の日の決勝進出を決めた。なお、決勝戦については冒頭の通りである。

3日目。午前から個人戦シングルスのリーグ戦がスタート。昨年まで実施されいたダブルスの部を廃止し、それまでトーナメントで行われていたシングルスは5人の予選リーグ、8ブロックで1,2位が決勝トーナメントに進める方式となった。

4日目の午前中で予選リーグが終了し、加藤、小室、明神が決勝トーナメント進出(ベスト16)が決定した。そして、午後からが決勝トーナメントとなった。

結局、決勝戦に駒を進めたのは、準決勝でカットの小室をストレートで下した日本のエース加藤。対するは、前日予選リーグで今大会加藤が唯一敗れたLIN YE(シンガポール)である。

再戦できることを望んでいた加藤は、強気で向かっていったが相手のパワードライブに打ち抜かれ、第1ゲーム6-11、第2ゲーム8-11と落とし劣勢となった。それまでフォアにドライブを送られるとブロックしかできず消極的なプレーになっていたので、フォアに来たロングボールを振り抜くように指示。打撃戦となった。そして第3ゲーム13-11、第4ゲーム12-10第5ゲーム11-7と盛り返した。地元ホーチミン市の大観衆はいつの間にか加藤の応援にまわり、彼女がポイントするたびに大きな声援や拍手が鳴り響いた。親日とは聞いていたが、小柄な加藤の持つエキサイティングでガッツ溢れるプレーに観客は魅了されたと言っても過言ではない。観衆まで味方につけた加藤は第6ゲーム6-11で落としたものの、第7ゲームを11-6で勝利し、見事シングルスの優勝を飾った。その瞬間、何百人もの観衆がスタンディングオベーションで加藤の優勝を讃えた。

加藤は、団体戦ではエースとして全勝、シングルスと併せて完全優勝である。また、他の日本選手も活躍した。小室は団体戦で完璧に打ちのめされたタイのANISARA MUANGSUKに個人戦で雪辱。準々決勝では韓国のKIM KA RANに4-2で勝って銅メダルとなった。明神は、団体戦準々決勝、準決勝でベンチを温めたたことから発憤。前述のとおり団体戦決勝では見事、起用に応え決勝点を挙げた。鳥屋は個人戦では調子を落としたものの、団体戦では勝負のかかったシンガポール戦でエースのLIN YEから貴重な勝ち星を取るなど、4勝を挙げる活躍を見せた。

今大会でたくさんのことが勉強になった。例えば、オーダー確認の件や英語のなかなか通じない審判に抗議することなど、日本での大会とは大きく異なる点。技術的には、例えばループドライブは上から叩かれてしまい国際舞台では通用しないこと、サーブ・レシーブや台上プレーなど現代卓球をよく熟知し、新たな技を構築していく必要性も感じた。

最後になりますが、団長の河野先生を始め男子監督の今枝先生、そして現地の富岡氏、HAI TRIEU氏には経験豊富な視野で温かいご指導をいただき、心から感謝を申し上げます。さらにご尽力いただいた全国高体連卓球専門部の皆様に厚く御礼を申し上げ報告書とさせていただきます。

以上。

藤崎先生、ありがとうございました。

青年海外協力隊ホーチミン卓球連盟派遣要綱

JICAの青年海外協力隊で、ホーチミン卓球連盟の派遣要請が上がっています。

2004年から2006年まで私が所属していた場所で、練習場等も全く同じです。

以前投稿した40周年の写真に載っている卓球場が所属先となります。

現在募集がかかっており11月5日が締切りです。

http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=Info&yID=JL02713B08

上手く見れない場合は、

http://www.jica.go.jp/

からJICAボランティア→青年海外協力隊→要請、職種情報→卓球、で見てみてください。

ホーチミン市以外にもガテマラ、チュニジア(2件)、モロッコと合計5か所の派遣情報が掲載されております。

興味のある方はぜひ見てください。