カテゴリー別アーカイブ: 佐藤祐

今年のグッズは・・・。

全日本が終わり、全日本号の作業が終わったところで、、、、

今度は別冊グッズ2018がやってきます。

まだ仕込み段階ですが、いろいろ企画を考えています。お楽しみに。

 

3月頭に展示会があるので、新製品にも期待したいですが、今のところビッグ製品の情報は入ってきてません。

 

「隠れた名品たち」のように展示会を練り歩いて、ヒットしそうな製品を探したいと思います。

 

 

 

さて、ミズノの展示会は一足先に行われました。

全日本の次の週

 

※撮影禁止なので、当然何も撮ってない

 

新しいシューズやウェア、ラケットケースなどなどありましたが、

目玉は裏ソフトのQ4

 

Q3じゃなくてQ4

 

Q3のパワーアップ版ではなくて、粒形状を変えた兄弟ラバーです

テナジーで言えば、

Q3=テナジー80

Q4=テナジー05

 

というイメージです

 

打ち比べると僅かにQ4のほうがボールが上がります。

ブロックは結構難しい。かけて返さないといけないです。

裏面はぼくの技術力では難しい。

 

新鮮だったのはツッツキです。

Q3は下回転があまり弾まないので、ストップなど抑える技術がやりやすくて、ツッツキも自分の力で飛ばすタイプなのですが、

Q4はツッツキがすごく速い。ストップは止まるのに、力を入れた時に

ギューン!とツッツキが速い。お、これは武器になる!

 

フォアQ4、バックQ3という組み合わせが良さそうです。

もう少し打ってみて、特徴探してみます。

 

グリップテープ

お久しぶりです。

時間に余裕がないのでじっくり更新していきたいと思います。

 

さて、全日本が終わり、何やら「水谷選手のグリップテープ」話が少々盛り上がっています。ぼくのところにもいくつか問い合わせが来ました

昨日、別件で隼くんと会ったので、聞いてみました。

 

 

「グリップテープを巻くと滑らないからです。

STは握りづらいし、切り替えがやりにくい。五輪まではずっと使っていた年季の入ったラケットだから、湿気を吸ってキュキュっと滑らないグリップになっていたけど、今回、全日本に向けてラケットを変えた。新しいのは滑るんですよ。

あと新品は握っていると手が痛くなる。グリップテープは柔らかいので、痛くならない。

グリップテープを巻くとフォアとバックの切り替えがやりやすいですね。

STだったらみんなやったほうが良いと思いますよ笑」

 

 

ということでした。

以前に「いつかはFLにしたい。FLは切り替えがカチっと決まって早い」と言っていたので、グリップテープを巻くとSTがFLに近づいたような感触になったのかなと。

そもそもボールが違う

最近、木材系もしくはインナー系からアウターに変えました。

時代はアウター・・・というわけじゃなくて、アウターも問題なく使えるようになったほうが今後の用具ページにも活かされるかなぁと。

 

木材でも十分弾むんですよ。木材で良いかなーと思うくらい。

でもトップ選手に話を聞くと、「いやー、カーボンじゃないときついっす」というのばかり。

 

あまりに感覚が違いすぎるのも変だと思っていたけど、この前少し理解できました。

 

単純にボールが違うから。

ぼくは現在東京でしか試合をしないので、9割くらいはニッタクボールで試合をします。

だから練習もニッタクボール。

 

でもトップ選手はワールドツアーが紅双喜、

18年世界選手権(選考会含む)はタマスのAボール

日本リーグはニッタク、

大学生、高校生はジャンケン

特に最近は同じメーカーのボールでもバージョンがあるので、感覚がぜんぜん違う。

インターハイではジャンケンでかなり有利不利が変わる。

他チームが使っていないということで、あえてTSPの一番古いボールを使うチームもありました。

 

 

ちなみに


T2は紅双喜のバージョン2

紅双喜はバージョン3まで出ており、17年のワールドツアーは韓国オープンからバージョン3を使用

 

と、年末にTSPのシームレスボールで試合があったので、いつもの用具で出たら、全然飛ばなくて、これならカーボンにしたいという願望が出たのです。むしろカーボンじゃないと無理ってくらい。

でもニッタクボールは飛ぶので木材でも十分。

悩ましいところ。

 

 

ということで、ちょっと整理します。

 

現在、国内の試合がほぼニッタク、TSP、バタフライで構成されているため、3社のみで紹介

 

バージョン1のボール(非常に柔らかくてイレギュラーする)

初期バタフライ、初期TSP

 

バージョン2のボール(やや固め)

バタフライGボール、TSPシームレス

 

バーション3のボール(固めで弾みが良く、イレギュラーしにくい)

バタフライAボール、TSPCP40+、ニッタク

 

と、大きく分けて3パターン

Gボールは他のボールとくらべても少々特殊でした。音、弾み、打球感、どのボールとも被らなかった。今度の世界選手権にはバタフライのAボールを採用していることで、今後はAを主力として販売していくのでしょう。

TSPはバージョン1・2のボールを廃番にして、バージョン3のCP40+の1種類に絞る。

どのボールもニッタクに近づいてきた感があります。

でもまだニッタクがどのボールよりも硬くて弾む感じがします。品質も良い!

そのため、海外組の中には「今の用具だと飛びすぎる」と言う人もいますね。

全日本はニッタクボールなので、海外組はやや用具調整をしているようです。

 

 

結論は

筋力や技術力などの基礎的な問題もあるが、

そもそも一般選手とトップ選手では基準となるボールが違うから用具選びも変わってしまう。

そういうことなのかなと。

2018年スタート

(喪中のため)

本年もよろしくお願いいたします

 

 

2018年は用具だけじゃなくて、いろいろと別角度から皆さんに記事をお届けできればと思っています。

今年も目指すのは、「ここでしか手に入らない情報を!」です。

昨年は朱世爀に用具の話をガッツリ聞けたことは本当に自分にとっても財産になりました。

公開するかどうかは迷いましたが、用具名を出さないというギリギリのところで踏ん張った。今年はこういう独自情報をもう少しやりたい。

 

世界選手権のコート脇、メディア席、ミックスゾーンにいて、

カメラを構え、ペン取材もする記者の中で、「誰が何を使っているか」という普通のスポーツ記者にとっては全然興味のない部分に注目している人間って、、、、たぶんいないんだろうなぁ。

いないからこそ、もう少し頑張ろうかなと思えますね。

 

応援の声をいただけるとうれしいです。人間ですので、褒められればやる気になります。

 

まずは全日本、、頑張ります!

そして今月発売から連載予定の「隠れた名品たち」のページを作っているのですが、新しい試みだからか新鮮な気持ちで作れています。

用具は出合う、出合わないは運ですから。そして使う理由がほしい。

そして情報は一方から見るのではなくて、多角的に見て、取捨選択をしてくださいね。

 

正月休みで充電したので、1月は突っ走ります!

 

そういえば、年末にブータンの選手団が来社しました

 

せっかくジュニアの精鋭たちが来たので、1ゲームずつ勝負!

 

 

 

4人と1ゲームずつだったのですが、

ぼくが初戦で1番手に勝ったのに、2番手に負けたことをコーチが納得いかなかったようで1番手と再勝負

 

キレキレのYGとバックドライブ!

 

ジュースに持ち込んだけど、相手が最後に隠していたバックサービスでフォア前にチョン

 

 

飛び込んでフリックしたが、鈍重な体が間に合わず、ネットミス

 

ショック!!!

 

ショックすぎて、そのままハリバウワーみたいにえびぞりを決めてしまった(無意識)。写真を見ると意外とそれてるからビックリ。

 

 

すでに汗だくのセーターとジーパンだが、楽しい交流戦でした。

また日本に来てね!

2017年ラスト

2017年の投稿は94

週1.5ペースくらいでアップできました。

でも年々忙しくなっているので、キープできるかわかりませんが、2018年もブログとツイッターを頑張ります。2019年で一旦閉めてもいいかなと考えています。

 

今年は珍しくフォアとバックのラバーが長い期間固定されました。

フォア:ゴールデンタンゴ バック:Q3

ラケットは

アルバ→ワラック→フォルティウスFTver.D(4カ月!長い!)→福原愛プロZLF と終着。

 

 

では皆様、良いお年を。

朱世爀の言葉4(ラスト)

今月末に柳承敏、呉尚垠、朱世爀の3選手の引退セレモニーが行われるとのこと。

偉大なる五輪メダリストが引退します。

 

 

●これからのカットマンに何が必要ですか? 日本にはあなたのファンは多い。ぜひアドバイスをください

 

「単純な答えとしては、もっと広いプレー領域と、もっと攻撃をしていかないといけない。

バックでも攻撃力が必要で、たとえば村松のようなバックドライブを身につける必要があるだろう。

プラボールになってからはカットだけではノーチャンスだ。

セルロイドの時はカットが切れていればバウンドが変化したが、プラボールになってからはバウンドが一定になってしまった。これではどれだけ回転に変化があっても打たれてしまうだろう。

今日の中国女子(劉斐)のカットを見たかい?

一定の同じ位置にいて、安定したカットを送っていただろう。

あの戦い方は厳しい。女子なら安定感で勝てるかもしれないが、男子では難しい。

プラになってからカットマンは切れ味を追求するより、自分のカットをする立ち位置を変えて、スピードの変化をつけたほうが良い。

下がった時はゆっくりとしたカットを送り、

時に前に出て、早いタイミングでのカットを送る。タイミングを変えて、少し横回転を入れても良い。

 

例えるならば、カットマンはベースボールなんだ。

ストレートだけで勝負するピッチャーはいない。カーブ、シュート、スライダー、フォークのような変化球で相手に的を絞らせないだろう。

カットマンも同じだ。

一定の立ち位置で安定したカットができるなら、少し下がったり、少し前に出たりしてカットをしてみると良い。少しの違いだが、相手にとってはカットのタイミングが変わるので、一発で狙いにいけなくなるかもしれない。違和感を感じるかもしれない。それが大きな違いになるんだ」

朱世爀の言葉3

●一時期、いろいろと粒高を変えていましたか? テンション系の粒高も使っていたと思います。

 

「テンション系粒高は少し使っていた。1年くらいかな。

あれはティモ(ボル)と(水谷)隼に勝つために使っていたラバーだよ。

ティモと隼にはテンション系、中国選手を含むその他の選手にはノンテンションの粒高を使っていた。

テンション系の特長はカットのスピードが速い。ツッツキも速い。

それによって、彼らから時間を奪う。

世界でもティモと隼は特別な選手で、ふたりは時間があればボールに変化をつけて返してくる。

スピードを変えたり、ボールを前に落とされたり、深く入れられたり、サイドを狙われたり、曲げたりなど、あらゆる変化をつけてくる。

遅いカットでは彼らにはノーチャンスだ。だからカットのスピードを上げるためにテンション系粒高を使った。

カットのスピードが速ければ、彼らは変化をつけることが難しくなる。

 

 

それにより、2011年のワールドカップでティモに勝つことができたんだ。

でもやはりテンション系は難しい。全部のボールが速くなってしまう。

言ったが、ティモと隼以外にはノンテンションのほうが良い。

それは中国選手もヨーロッパ選手も強く打つのを得意としているからだ。

スピードが遅いカットに対しても、あまり変化をつけてこない。

でもパワーのあるボールを打ってくるので、今度は私のほうに時間がほしい。

だからノンテンションのスピードの遅いカットで自分の時間を作るんだ。自分の体勢さえ戻れば、パワーのあるボールがきてもカットができる。

あるワールドツアーで、毎試合粒高を変えたことがある。

この選手にはこの粒高、次の選手にはこの粒高など、毎回変えた。

監督にはクレイジーだと言われたよ。君はフィーリングがないのか?とね。

でも自分がやりにくいよりも、相手が嫌がる選択肢を選んだほうがチャンスがある。やりやすくて、慣れられたカットマンほど勝てないからね」

朱世爀の言葉2

●あなたは一般的なカットマンと違い、粒高のスポンジが厚いと聞いています

「1.7mmのスポンジを使っている。一般的には『中』のスポンジだ。

私のスイングなら中でも切ることが十分に可能。さらに粒高でバックハンドも打てる。

スポンジが厚くて粒が軟らかい粒高は、カットする時のポイントがある。

ボールに対して正面をとらえるのではなくて、少し外側をとらえてカットする。

あまりボールの下側をとらえすぎると、上に浮いてしまう。外から巻き込むようなイメージでカットと良いだろう。

バックハンドは……練習したよ。すごく練習した。私も村松のように反転して強力なバックドライブが打てたら、張継科に勝てたかもしれないね。

村松の印象は・・・すごく頭が良いと思う。頭が良くなければ、あれほどのバックハンドを身につけるという思考にならない。もっとプレー領域が広がれば、さらに上に行けると思う」

 

 

ボールの少し外側をとらえろというのが彼からのアドバイスだ。

厚いスポンジだとカットが難しいと思う人は参考にしてほしい。

続く

朱世爀の言葉1

T2の記事はウェブと本誌(12月発売号)で見てもらうとして、

ツイッターにも書きましたが、ジョホールバルからシンガポール空港まで帰りの車内で一緒になった朱世爀にいろいろと質問してみました。

ぼくが抱えているだけではもったいないので、いくつかここで紹介したいと思います。

※ここではラバーの商品名はナシです

 

 

 

今大会で引退となり、今後は実業団のサムスンの女子のコーチとして活動する朱世爀。

すでに女子のコーチはスタートしており、ワールドツアーではベンチに入っているとのこと。まだまだできるが、もう37歳。

持病もあったのも大きい。

 

 

車移動で隣の席になったので、最後のチャンスと思い、聞きまくりました。

 

●最終的にはどんな粒高を選んだのか?

「もともとは粒が高くて硬いものを使っていたけど、プラスチックボールになってからは少し粒が低くて軟らかい粒高にした。

相手のドライブがかかっているなら、どちらでも切ることができる。

プラになってからは軟らかいほうがかかると感じている。

粒高を選ぶうえで一番意識したのはバウンドだよ。

長くて硬い粒は回転はかかるけど、相手のコートでバウンドが高く跳ね上がる。

粒が少し低くて軟らかいと、相手のコートで沈んでくれる。

特にプラスチックボールになってから、高いボールは強く打たれてしまう。

だから低くて滑るカットが出せるラバーを探したほうが良い」

 

 

彼のカットを見ると、低くスーッと台に入り、バウンドも低い。

相手のコートでのバウンドを最重要視したとのこと。

続く

夢のある選手に夢のある用具

世界ジュニアの用具をちょこちょこやってこうと思います。

でも日本のテレビ報道はほとんどなく、昨年に比べてやや注目度は低かった印象

 

男子優勝の薛飛

 

初のペンドラの優勝。しかも四冠王!!

 

ペンホルダーに明るい未来をもたらせました。

最近はペンでも特殊素材に寄ってますが、彼はしっかり木材

 

ラケットはキョウヒョウ皓(おそらく2)

1でも2でもいいんです。

トップが使ってくれないと5枚合板が廃れます。

 

 

でも私もみんなも気になるのは、準優勝のモアガド

 

なんじゃこの15歳は!!!

打球点が自由すぎるプレーに、カウンター、ミート、カット、台上の切れたストップなどなんでもこい!

プレーは荒いけど、日本トップの木造、中国選手2名を破った強さは本物!

 

 

一体、彼は何を使っているのかなーーー。

 

ラケットはスティガのカーボネード290

 

 

 

めちゃくちゃ硬くて弾むスーパーラケット

 

このラケットで彼のゲキ切れ巻き込みサービスとブチ切れストップが可能なのか・・・

 

ラバーは

両面ともマントラH

 

 

かなり打球点の早いところをとらえて振れる

ドライブもミートもいける

 

夢のある選手が教えてくれた夢のあるラバーだ

 

参考にしていただければ幸いです。

 

 

これからじゃんじゃん世界ジュニアの用具を・・・と思っていましたが、

今夜からマレーシアへ取材に行くので、また来週以降になりそうです。

 

マレーシアでの様子はちょこちょことツイッターにアップしたいと思います!