FUNEに着いたが、なんと寿司が廻ってない。廻ってないどころか、コンベアの上に何一つ乗っていないしコンベアも止まっている。客は2人だけ。壁面に映画など上映しているのが虚しい。明らかに余計なことに金がかかっている。
気を取り直してテーブル席に案内された。カウンターの内側には東洋人が二人、なにやら忙しそうに働いているが、会話を聞いていると中国人らしい。
黒人のウエイターがオーダーを取りに来た。妻が「寿司はいつ廻るのか」と聞く。もはや正常な判断力を失っているようだ。客が2人しかいないのに廻すはずがないではないか。やっとあきらめてマグロ、鯖、ウニ、ネギ巻き、味噌汁、FUNEロールを注文した。ところが「マグロと鯖を切らしている」という。鯖はともかく、マグロを切らしている寿司屋かい!
しばらくすると、次々と注文の品が運ばれてきたのだが、どれもこれもカウンターとは反対の奥の方からさきほどのウエイターが運んでくる。カウンターの中の東洋人が何のために働いているのか不明。味噌汁が凝った竹細工の上に置かれて出てきたのだが、飲めないほどしょっぱい。具は乾燥ワカメだけだ。しかも戻しが足りず、ところどころ堅い。コップの水を入れて飲める濃度にしてなんとか飲んだ。切らしているはずのマグロが出てきたが、めんどうなのでもう余計なことは聞かずに食べる。意外にもウニが美味しかった。日本の回転寿司屋の普通グレードのウニより明らかに美味しい。よかった。
チャーハンをぎっちりと詰め込んだはずの子供たちがなぜかどんどん食べて、チップを入れると100ドルを超えてしまった。チャーハンを食わせていなかったら大変なことになっていた。
それにしてもいくら火曜とはいえ、この客の少なさは異常である。次に行くときにはもうなくなっているに違いない。ジョージア州初の回転寿司体験をみんなに報告するんだとがんばっていた妻は落胆の色を隠せなかった。