月別アーカイブ: 5月 2014

アニメ『ピンポン』

先日からテレビで始まったアニメーション『ピンポン』を見ている。

昨日録画を見た回では、卓球雑誌が出てきて、なんとその誌名が「卓球王国」と書いてあった。普通、作中に出てくるときは「卓球玉国」とか「卓球王固」とか微妙に違うものにするものだが、モロ本物と同じである。値段も本物が720円に対して作中では700円だった。『奇天烈逆も〜ション』も載っているのだろうかやはり。

一方で、ボールにこだわる特集と言いながら、そこには「直径40mm、重さ2.5g」とあり、明らかなルール違反なのであった(笑)。40mmボールは2.7gであり、2.5gは2000年までの38mm時代の重さだ。ひとこと私に相談してくれれば教えたものをなあ。相談くるわけないが。

ちなみに、作中の別の場面の台詞ではちゃんと2.7gと言っていた。細かいね俺も。

原作のマンガではこの雑誌名は『卓球通信』と実在しないものになっていて、値段が300円で『ニッタクニュース』と同じになってる。

さらに、2002年に公開された実写映画版では雑誌名ははっきりとは出てこないが、表紙の一部がわずかに見えるシーンがある。

おそらくこれは『卓球レポート』のトの部分が見えているのであり、その下の数字は6だから、いつかの年の卓球レポートの6月号だろうと推測される。映画の公開は2002年だから当然、2002年以前ということになる。そこで、その近辺の卓球レポート5年分を探してみた。

すると、映画と同じレイアウトなのは2000年だけであり、その6月号は色合いもかなり似ていることがわかった。『卓球レポート2000年6月号』に決まりだ!

だからどうだってことはないが・・・これがマニアというものだ。

今後の『美味しんぼ』理想のストーリー2

東京に帰った山岡は原因不明の鼻血を訴える。

山岡「なんかオレ、鼻血がとまらないんだ」

ゆう子「いいから鼻にティッシュでも詰めてさっさと朝飯食べてちょうだい。こちとらガキどもを幼稚園に連れて行かなくちゃいけないのよ」

山岡「でも、この鼻血はただごとじゃないって思うんだ」

ゆう子「はいはい。先週は七福神が枕元に現れるし、その前は円盤にのって金星に行ってきたんだったわよね。鼻血くらいどうってことないじゃないの。もう嫌。」

山岡「おい、どうして泣いてるんだ?」

ゆう子「なんでもないわ。とにかく早くご飯食べて!お願いだから。」

海原「ワーッハッハ、朝からこんな飯とは侘しいことよ貧乏人めが!」

山岡「なにっ!どこから入ってきた!ドロボー、ドロボーだっ!」

海原「ワーッハッハ、見かけによらずこの卵焼きは旨いじゃないか。」

山岡「ああっ、やめろ、返せ!返せよォー」

ゆう子(二人に包丁をつきつけて)「朝っぱらからいい加減にしろよなテメエら。死にたくなかったらさっさと黙って飯食って出て行きな!」

山岡「あれ、雄山、鼻血が出てるぞ」

海原「ああ、ハナクソほじりすぎた」

今後の『美味しんぼ』の理想のストーリー

東京に帰った山岡は、「被ばくしたために鼻血が出る」と言っていた人物がどういう人物なのかをネットの動画で確認をしてみた。するとそこには「東日本大震災の8日前に政府は地震と津波が来ることを知っていながら国民に隠した」と主張する姿が。

山岡「なっ?こ、これは・・・典型的な与太話じゃないか!」

ゆう子「そう!アポロは月に行っていないとか、911はアメリカの自作自演だとか、ユダヤ人虐殺はなかったとかいうのと同じレベルの話なのよ!」

海原「お前の弱いオツムでもそれくらいのことは分かるか。いいか、士郎、お前の軽率な発言が読者に誤解を与え、福島や大阪の人たちに要らぬ不快感を与えたことをどう責任をとるつもりなのだ。」

山岡「なにっ!自分だって感心して話を聞いていたくせに今さら何を言う!恥を知らないとはこのことだっ!」

海原「ワッハッハ。俺はお前を試したのだ。世の中はいろいろな情報で溢れている。それらの真偽をすべて確かめるわけにはいかないから、どれを信じるのかで自分の知性が問われるのだ。ましてそれが風評被害を引き起こす重大な主張であれば慎重に発言するのが当然。お前は自分が真実を知った優越感とそれを大衆に知らせなければならないという正義感の誘惑に目が眩み、その検証作業を怠ったのだ。そんな姿勢では本当に旨い料理など造れるわけがない。」

ゆう子「最後の料理と話がつながってないわ。話がヌメヌメとしてつかみどころがなく強引なのよ!」

山岡「くそっ。こんなことなら出した鼻血を豚肉と混ぜて本格的な腸詰ソーセージを作って一気に勝負をつけるのだった!」

雄山「ハーッハッハ。今さら遅い遅い!私など鼻血どころかケツから出た血までご飯にまぜて炊き上げお前たちに食わせてしまっておるわ!」

ゆう子「わあ、それで今朝のご飯は異常なコクがあったのね」

山岡「いいからお前は黙ってろ。くそー雄山、覚えてろ」

海原「お前こそ、自分が風評被害を作った罪を忘れるんじゃない。この後自分が何をすべきか分かるな」

その後、鼻血を混ぜた魚肉ソーセージを「ビーフ100パーセントハンバーグ」と偽って1万円で売りながら屋台を引く山岡夫妻の姿があった。

海原「むう・・・その手があったか・・・・。今回は私の負けだ士郎!」

風評被害を作る方法

マンガ『美味しんぼ』に、福島の住民が「原因不明の鼻血が出る」というセリフを言う場面が掲載され、風評被害を助長すると非難されている。作者は「事実を書いてダメなのか」と、反論をしているが、そういう事実だけを書くのはダメに決まっている。その事実を書くなら、同時に、他の県の住民には原因不明の鼻血を出す人がどれくらいるのか、そもそも放射線が原因で鼻血を出すことがあるのかといったことも書かなくてはならない。

こんなことが許されるなら「福島の隣県に住む私、伊藤条太は最近、頭髪の抜けが止まりません」とか「女川原発に近い地域に住む私は最近、下腹がどんどんと出っ張り糖尿病が懸念される状況です」と書いてよいことになる。これらはいずれも紛れもない「事実」だが、これだけを書けば読者にある間違った印象を与えることになる。それが誰の迷惑にもならないことならよいが、誰かの迷惑になることなら苦情が出るのは当たり前だ。

「事実を書くことがなぜ批判されるのか」という反論がそもそもおかしい。こういう問題の場合、事実を書くのは当然であり、それがマイナーな事実ではなくて全体を代表する事実なのかどうかだ。だから作者の正しい反論は「事実を書いた」ではなく「福島の住民の原因不明の鼻血の出る人口当たりの頻度が他県より異常に多く、福島原発からの距離に近いほどその頻度が高い」という「事実」ではなくてはならない。それがあるのならそれこそどんな圧力がかかろうとも描いてほしい。

そういった事実がない場合、このマンガの正しい収め方の妙案がある。この後の話で「福島県にはこういう、統計的な検証もなしに鼻血だと騒ぎ立てる人がいますが、こういう思い込みこそが我々の敵なのです」と締めることだ。一度反対の方向でメディアを騒がせ、最後に強烈な正しい大衆啓蒙をした作品として私は賞賛するだろう。風評被害も帳消しになって売り上げも超過回復が期待できる。