月別アーカイブ: 12月 2012

あっぱれ『ナイター卓球』

以前卓球王国の連載で、夜に何日もかけて大会を行う『真夜中の卓球便(ミッドナイト・エキスプレス)』の話を冗談で書いたら、なんと今月のニッタクニュースの目次のページに紹介されていた『弘前市民ナイター卓球大会』は、毎週木曜の6時30分から8時30分まで半年もかけて大会を行うそうで、まさに私が冗談で書いたことを本当にやっているのであった。しかも昭和40年代からもう40年以上も続いているのだという。恐れ入りました。

恐るべし、弘前卓球協会。

もう一人の卓球指導者

先日の飲み会で青山さんが連れてきたのが、宮城県中体連卓球専門部委員長を務める今野啓さんという人だ。
今野さんは昨年の屋外卓球イベントを開催したときに会場に来てくれてご挨拶をいただいた方で、知っている間柄であった。実は私はその10年ほど前に彼をホームページで知っていたのだった。私が中学校の外部コーチを始めた頃、情報収集のためにネット検索をしていて偶然、やけに熱心な生徒との熱い指導のやりとりを綴っていたホームページを見つけた。生徒たちのモチベーションの上げ方や、戦略的な戦型構成、最後の大会での生徒たちと感動的な心の交流について熱く熱く熱く語っており、内心「うわ、臭いなあ」と思いながらも印象深く、今野という名前を覚えていたのだった。もちろんそれが県中体連委員長と同一人物である保証はなかったが、考えてみると仙台市内に今野という姓の卓球狂いの中学教師が二人もいる可能性は低かったもと言える。果たしてその当人であることが昨年のイベントでわかったのであった。

飲み会ではそのとき以来であったが、なにしろ過度な卓球狂いなのでいかんともしがたい楽しさであった。今野さんは今は指導よりも大会運営など裏方に興味が行き、ほぼ毎週県内をとびまわっては講習会やら大会やらを見ているというのだからいよいよオカしく、私と同様「それのどこが楽しいのか」と他人には理解されない孤独な領域をつき進んでいると言えるだろう。

指導をしていた頃の話になると語り口は瞬時にヒートアップした。過度な部活に疑問を呈する父兄との軋轢についての話では「小学校から卓球している相手に勝つためには土日は朝から晩まで練習しなかったらどうやって練習時間確保するんですか。単純な数学ですよ。計算したらわかるでしょ?」などとむちゃくちゃなこれぞ卓球指導者という理屈で対抗していたという。素晴らしい。また、中学の団体戦ではカットが有利と判断して生徒に視聴覚室で松下浩二のビデオばかり見せて洗脳しカットに導く様は、まさに「指導者は自分のために指導をする」という私のセオリーを体現していた。これでなくては初心者から教えた選手だけのチームで県ベスト4など入れはしない。

この人も青山さんと同様、義務教育の目的などとうに忘れ去っているのだ。指導者はこうでなくてはならない、と膝を打った飲み会であった。

異常なメニュー

今朝、久しぶりに異常な夢を見た。ある軽食屋に入るとそのメニューになんと「伊藤条太」というメニューがあるではないか。そのとき私が思ったのは「商標登録はどうなっているのだ?」ということだが、なぜか直後に「ああ、伊藤条太は一般名詞だから誰でも使ってよいのだから仕方がないのか」と思ったのであった。中途半端に理性が残っているところが我ながら可笑しい。

それで、恐る恐るそのメニューの写真を見ると、なんとメロンを半分に切ったような形と大きさのとてつもなくバカでかいカツレツであり「これは食えない」とがっかりしたのだった。

クドい先輩

先日紹介した、中学校の指導者の青山さんは、大学の3つ上の先輩である。私は3年から卓球部に入ったのでほとんど面識はなく、先月あった卓球部の50周年でお会いしたのが4回目くらいである。

しかし実は大学3年ころに、一度青山さんが先輩風を吹かしに部活に来たことがあるのだ。本人は覚えていないというが、そこで彼は鮮烈な印象を残していった。彼は近くにいた現役部員たちを集めてこんな卓球理論を披露した。

「練習には4種類ある。今できることで試合に必要な技術、今できることで試合に必要ではない技術、今できないことで試合に必要な技術、今できないことで試合に必要ではない技術だ。練習しなくてはならないのは、今できないことで試合に必要な技術だ。お前たちは今できることで試合に必要ではないことをやっているからダメなんだ」

というものであった。なんともクドい、まるで荻村伊智朗のような言い草である。もちろん生意気盛りの私はこういう話に簡単に感心するわけにはいかないから「また理屈っぽいことを言って人を感心させようとしてる人が現われたな」と思ったものである。と同時に、混沌とした卓球の練習論というものを体系化しようとするその熱意といおうか迫力といおうか、それは確かに私をとらえ、だからこそそんな一瞬の話を28年経った今もはっきりと覚えているのだ。

先日の飲み会でそのことを話すと「恥ずかしいから言わないで」と言われたが、話してみると「卓球マガジン」を全冊持っていて、荻村伊智朗の連載「現代卓球講座」について話が弾むほどの”机上の空論家”であり、まったく私と同じ穴のムジナであったのだから、私が呼応したのはしごく当然のことなのであった。

粘着性アンチ

今、卓球王国編集部では、ひとつのラバーが話題になっているという。それが「粘着性アンチ」だ。甘いブラックコーヒーと言おうか低カロリーのエネルギー補給剤と言おうか、なんとも正気を疑わせるラバーだが、編集部きっての用具マニアのゆうは、これをプライベートでも本気で使っていて効力を発揮しているのだという。なんでも、チキータは回転がかかり、他は回転がかからない、素晴らしく革命的なラバーだと熱っぽく語っていた(風邪だろうか)。

「一体、どこのメーカーから出ているんだ?」と聞くと「そんなのアームストロングに決まっているじゃないですか!」とゆうは答えた。ドクトルノイバイアーもありうるかと思ったが。

興味のある人はこのウエブサイトの「用具図鑑」のコーナーで探してみて欲しい。

中学校の指導者

昨夜は、いつもの卓球仲間の田村に2名の卓球人を新たに加えて飲み会を行った。

そのひとりは、青山さんという、大学の卓球部の先輩だ。中学校で卓球を始めた選手だけのチームで、平日と土曜半日の部活動だけの練習で毎年、安定して県大会出場、ときには県の上位にまで進む成績を残している人だ。これがいかに大変なことであることかは、少しでも指導をしたことのある人ならわかるだろう。

中学時代には卓球レポートをボロボロになるまで読み込んでは、その指導理論を後輩で試していたという。高校生時にはすでに「将来は中学校の卓球部の顧問をする」と進路を決め、そのために大学の教育学部に入って中学教師になったという、筋金入りの「卓球にヤラれた人」である。学校教育の理念からすると本末転倒も甚だしい。初めて赴任した学校で女子の顧問となり、中総体で勝たそうと熱を入れすぎ14人中12人に退部されたという苦い経験をする。指導に熱が入りすぎる人が誰でも一度は通る道である。

そのような経験をもとに、日々指導方法を改良しつつ徐々に実績を出せるようになってきたという。

さまざまな工夫について聞いたが、なるほどと思ったのが初心者の指導方法だ。いわゆるボール突きを片面、両面交互、1球ごとに高さを変えるやりかたで、それぞれ100回できるようになるまでやらせ、最後にバックハンドでノーバウンドでの壁打ち100回だそうだ。初心者の段階ではこれらをやらせるのだが、一日に一回だけ青山さんの見ている前で検定のチャンスを与え、各ステップで成功をしないと次のステップには進めず、壁打ち100回できるまでは台につかせないという。

経験上、壁打ち100回までを2、3日でクリアする生徒は必ず強くなり、県大会に行けるのだそうだ。最後まで壁打ちをクリアできない生徒が出てきそうなものだが、これまでできなかった生徒はひとりもおらず、2、3週間のうちには必ずできるのだそうだ。これは感動的な話だった。青山さんいわく「五体満足で普通に歩ける子なら必ずできる」のだそうだ。加えてこの壁打ちには、ボールを体の正面方向に飛ばすために必要な、手首を曲げて固定するという卓球独特の技術の定着になる利点があることにも気がついた。

その他にもいろいろと目から鱗の指導法を語ってもらった。さっそく私も今晩の指導から取り入れてみようと思う。

4時間近く話したが、青山さんは「まだ10分の1も話していない」と語ったものの、門限があるからと名残惜しそうに帰って行った。

おめでとうございます。

ついに新しいウエブサイトができましたね。
「卓球界最大のポータルサイトを作る!」という熱にうかされたように今野編集長から尋常ではない頻度の電話をいただいたのが6月頃でしたね。ついてきた編集部員たちも大変だったことでしょう。
ますますの充実を期待しています。

人類滅亡

明日12月21日に人類が滅亡するというデマが飛び交っているという。

どこかの国が滅亡「した」というデマならまだわかるが、なんだかわからない理由でとにかく明日滅亡「する」というのだから、あまりにもバカバカしく、デマにすらなってない。デマではなくて、これは寝言である。

それに滅亡したら、明日の正午に新しいウェブサイトを発表しようとしている卓球王国も困るだろうなあ。

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