仙台にいたとき、近所に中華料理店があった。8畳ほどの小さい店で、無口な中年の男性がひとりで料理をしていて、中国人の女性がレジと接客をしている。確かめたわけではないが、多分夫婦だと思う。この女性がとにかく愛想が悪く、しかも日本語がとてもぶっきらぼうで、不愉快を通りこして可笑しかった。
店に入るとガラガラなのに「ここ、座る!」と怒ったように座るところを指示される。なにしろこの女性、絶対に笑わないのだ。笑顔を一度も見たことがない。可笑しくもないのに笑っているファミレスの店員や宗教の人を見るのも辛いが、これもつらい。
食べ終わってレジに行くと「650!」などと言う。「円」くらい言えないものか。どっかのサービス過剰な居酒屋みたいに「喜んでー!」などと言う必要はないが、「650!」はないな。でも可笑しくてよい。
いつだったか店内に上着を忘れたら、出がけに追いかけてきて「ジャパン!」と言われた。・・・ジャンパーのことらしい。こんなに面白い言い間違いは、考えてそう思いつくものではない。素晴らしい。
この店、店員はひどいのだが料理の腕は確からしく、どの料理もとても美味しくて根強いファンがいたのだが、アメリカにくる直前に閉店してしまった。残念なことだ。
一番弟子の戸田の世界選手権広州大会評を貼っておく。http://jpnuttl.org/public/sub18.html興味のある人は見てください。タイトルの『奇想天外 ボディハイドスト~リ~』はもちろん私の『奇天烈 逆も~ション』のパロディだ。