北京オリンピックの話を少し書きたかったがさすがにアメリカにいたままでは何も思いつかないのであきらめた。
そこで古語の話だ。奈良時代には「はひふへほ」と書いて現代の「ぱぴぷぺぽ」と発音していたことをご存知だろうか。
私が不思議だったのは、研究者はいったいどうやってそんなことを知ったのかということだ。いくら当時の文献を見ても「はひふへほ」としか書いていないわけだから、直接当時の音を聞かない以上、そんなことは知りようがないはずではないか。
ところがその方法があったのだ。キリシタンなどの西洋人によってアルファベットで書かれた文献を研究したのだ。なんと巧妙なのだろう。
当時、「はひふへほ」を「papipupepo」と発音していたのは分かったとして、それでは「hahihuheho」はどう書いていたのだろう。当時の日本の言語体系にそういう音はなかったのかもしれない。そしてもちろん「ぱぴぷぺぽ」という文字もなかったんだろう。
ちなみにその後、平安時代には「はひふへほ」はfafifufefoに変わり、江戸時代に現在のhahihuhuhehoになったそうな。キリシタンも良いことをしてくれたものだ。
北京オリンピックと遠く離れた話でした。