ボルの卓球の外見的特長は、足を股がさけるくらい広げているところだ。できるだけ多くのボールをフォアで打ちたいのだが、なるべく足を動かしたくない。重心移動だけでバック側のボールを打ちたいから足を広げているのだ。どうして足を動かしたくないか。疲れるからではない。早く戻りたいからだ。卓球のボールはどんなに良いボールを打っても常に返される可能性がある。コートが狭いからだ。だから卓球選手はどんなボールを打つときでも絶対に戻る。それも無条件で戻る。そうじゃないと次のボールに間に合わないからだ。だから相手がミスをしても、自分の打ったボールがノータッチで抜けたときでさえ、打球直後に戻るのだ。ボルはその戻りを最速でしたいために膝関節を酷使し、大また開きをしているのだ。