パーソンがプリモラッツを下してベスト4に入った。次の相手は王皓だ。普通なら王皓の楽勝だろう。なにしろ王皓はこの2008年の世界ランク1位、本命中の本命の優勝候補なのだ。
しかし王皓はオリンピックには悪い思い出がある。4年前、アテネオリンピック決勝で、圧倒的に分のよかった韓国の柳承敏に堅くなって負けたのだ(柳承敏は逆に奇跡的な大当たり)。
さらに問題は、王皓は本当に強いパーソンとはやったことがないということだ。長身から繰り出す重い広角ドライブ、そして時折り放つバックハンドコブラスマッシュ。ドライブ全盛の現代において、あれほど強烈なスマッシュは大変な脅威だ。しかもパーソンはこれまで4度も中国を破って団体優勝しているので中国に苦手意識はないし、そもそも強力な精神力の持ち主なのだ。2000年のクアランプールで、2-2のラストで現男子監督の劉国梁を破った男なのだ。
これは王皓を破って決勝に行く可能性がある(ただその後は厳しいだろう。王励勤か馬琳では相手が悪すぎる)。