ニッタクニュース

他誌のことを書くのもどうかと思うが、卓球王国は太っ腹なのでまあいいだろう。

ニッタクニュース4月号が届いたが、水谷選手のインタビュー記事が面白かった。インタビューそのものではなくて、記者の言葉づかいが挑戦的でおかしかったのだ。

最初の方こそ

-5年間を振り返ると、いかがですか。

などと丁寧だが、

-当初はどういう練習を。

-最初の頃の成績は。

というあたりから、語尾がぶきらぼうで雲行きが怪しくなってくる。ドイツ留学時代に話がおよぶと、

-所属は。

-監督は。

-練習内容は。

-会話は。

と矢継ぎ早に詰問口調の質問が続く。傑作なのは次のやりとりだ。

-どうやって時間をすごしていたのですか。

水谷 普段は本を読んでいました。

-どんな。

ここに至ってついに私は声を上げて笑ってしまった。水谷、よく怒らなかったものだ。語尾がクエスチョンマークではなくて読点になっているところにも、低いトーンのぶっきらぼうな感じが表現されていて(意図してないだろうけど)秀逸である。

-当時は日本とドイツの滞在比率はどれくらい。

水谷 ドイツが6ヵ月、あと、遠征が3ヵ月、日本が3ヵ月ぐいらだったと思います。

-疲れました。

いや、疲れたのは記者じゃなくて水谷なんだが(笑)。
その後、昨年の広州での世界選手権の話になり、水谷が、3位ではなく優勝しないとダメだという思いを語る。

水谷 (前略)卓球の人はもちろんですが、普通の人がお祝いしてくれるようにならないと・・・。

-お祝いをしてほしかったということですか。
・・・ケンカを売っているのだろうかこの記者は。
以上、実際のインタビューどおりの表現ではないと知りつつ、面白いのでツッコミをさせていただきました。インタビューは次号に続くらしいので、ぜひとも次号もこのトーンを崩さずに掲載してもらいたい。