以前、日本からの出張者がおみやげにもってきた雑誌『ムー』を見返したらおもしろい記事を見つけた。
古代ローマ兵の幽霊の写真だそうだが、どこがそうなんだろうか(笑)。
また、オバマ大統領の演説にしばしばUFOが出現したそうだ。この「しばしば」という表現が可笑しい。
24日、私を卓球コラムニストにしてくれた恩人である藤井基男さんが逝去された。享年76歳だった。http://www.world-tt.com/cgi-bin/topics/topics.cgi#4/25
昨年の6月に、成田空港で昼食をご一緒したのが最後になった(2008/6/22参照)。横浜の世界卓球を見たかっただろうに残念だ。
いよいよトップページに私の世界卓球速報ブログができた。http://www.world-tt.com/cgi-bin/rep0904i/rep0904i.cgiなんかかっこいい見出しになっている。
今回は、速報ブログと並行して、ここにもいつものペースで書いていこうと思う。
私は方向感覚がいい方だと思う。といっても、地磁気を感じて北がわかるということではない。方向転換をした履歴を覚えていてだいたいの方向がわかると言うことだ。
特別良いわけではないと思うが、ときどき方向感覚が悪い人に出くわすので、「あ、俺はいいほうなんだな」と思うのだ。たとえば仕事をしているときに、部屋の中で別の棟の建物のことが話題になったとする。すると、ある人は無意識にその建物の方向を指差しながら離すのだが、それが90度以上も違ったりするのだ。私は「あれ?別の建物の話かな?」と思って、「え?こっちですよね?」などと言ってしまうのだ。当然相手は「どうでもいいだろそんなこと」と憤慨する。揚げ足をとったつもりではないのだが、あまりに違う方向を指されると確かめたくなろうというものだ。それにそんなにデタラメな方向なら指差すだけ害だ。
家でも、妻が「ガソリンスタンドで買ってきて」とやっぱりトンチンカンな方向を指して言う。「そっちにガソリンスタンドあるか?」と言いそうになって、すんでのところで止めた(ような気がするが、言ったかもしれない)。
おかしいのは、仕事中に「日本」の話をするときでさえ指差す人がいることだ。そんなに遠くのことを話すのに方向を意識するというのが可笑しい。いったい何の方向を指しているのかとよくよく考えてみたら、近くの空港を指しているのだった。実際には地球の裏側なのだから、斜め下を指すべきだろうが、そんなヤツいるかよ。
いよいよ横浜の世界卓球が間近に迫ってきた。
世界選手権後は5月発売の雑誌に間に合うようにいそいでその取材記事を書かなくてはならなく余裕がないので、今のうちにと通常連載の分を書きあげた。
「世界選手権関連の記事を」という編集担当の友さんの要請で、思い切ってフィクションを書いた。タイムマシンを使った古今東西の名選手による『オールタイム世界選手権』の観戦記だ。書いてみると予想以上によいできで、最高傑作ができたと思っている。特に同世代の卓球マニアにはこたえられない内容なので、楽しみにしていて欲しい。
世界戦では昨年の広州と同じように現場から実況をする。まもなく卓球王国のトップページに専用のブログができる予定だ。こうして書いているうちに、急にドキドキしてきた。
仕事で若い世代と話しているときに、悪気がないとわかっていても言われると内心腹が立つ言い回しがある。「言ってる意味わかります?」だ。10歳以上も年下の後輩たちが言うのだから、失礼のつもりはないはずだし、おそらく自分の説明が十分か不安になってこう言うのだろうと思うが、この表現ではどう聞いてもこちらの理解力を問われているようにしか聞こえない。
「要領をえない言い方をしておいて『意味わかりますか』とはどういうことだ?」と思うのは私だけだろうか。
ところがこれ、英語では実によく使う。Do you understand?としょっちゅう会話に挟み込むのだ。異人種国家ならではの表現なのだろうが、それとは関係なく、私は英語がわからないことがしょっちゅうなのでこう聞かれてもしかたがない。
あるとき、マークという年配のおじさんがネロネロと訛った英語で私に説明をはじめ、とちゅうで聞くのをあきらめて生返事をしはじめたところ、隣で聞いていたマイクがニヤニヤしだした。あとで「なんで笑ってた?」と聞くと、ものすご~くゆっくりと”YOU DO NOT KNOW WHAT HE SAYS”(彼が言っていることわかってないだろ)と言った。クソ、見抜かれてたか。とはいえ、こういうときはunderstandのかわりに簡単にknowでよいことがわかり勉強になった。
ときどき、とてつもなく大きな声を出してくしゃみをする人がいる。親戚にひとりいてとても印象深かったが、その後、学校や会社で見かけ、世の中にはある確率でそういう人がいることがわかった。アメリカに来てからは、今一緒の部屋で仕事をしているアメリカ人がそうだ。
アメリカ人はくしゃみをするといちいちexcuse meと言って謝り、周りの人はGod bless you(神のご加護を)と言っていたわり、くしゃみをした人がthank youという。この一連のやりとりが実にめんどくさくて、私はやらないようにしている。
ともあれ、アメリカ人はくしゃみをしただけで周りの人に謝るのだが、さすがに上記の大声でくしゃみをする人は全然excuse meとは言わないし、周りの人も笑うだけであきれている。なにしろ静かな部屋で突然、ほぼ絶叫状態でくしゃみをするのでみんな一様に驚くのだ。驚かされるので内心は腹が立っているに違いない。私も実は不愉快に思っている。
以前、日本にいたときの上司がこのレベルの絶叫くしゃみをする人だった。あるとき、装置に問題があってメーカーの人を呼んで深夜までかかって装置を直していたことがある。夜11時頃になるとまわりは誰もいなくなって私とその上司とメーカーの技術者の3人だけになり、装置の発する機械音だけが静かに鳴っていた。と、その上司がくしゃみをしそうな顔になった。わたしは「まずい」と思ったがときは遅く、「ハエーックショーーイ」と怒鳴り散らすようなくしゃみをした。装置の摘みを回していたメーカーの人は腰を抜かさんばかりに驚いて全身をちぢ込ませて床にしゃがみこんでしまった。心臓が弱い人ならショックで死んでも不思議はなさそうな状況だった。
どうも本人は、自分のくしゃみがどれだけ異常なのかわかっていないようである。「くしゃみをする瞬間、鼓膜が開いたりして聴覚が麻痺して自分では聞こえないようになっているのではないか」という仮説を同僚と話し合ったものだ。
同じ上司があるとき、社外に電話をかけ始めた。なかなか相手が出ないらしく、ダイヤルしたまましばらく受話器を耳に当てて待っている。そのうちに例のくしゃみをしてしまい、直後に「失礼。○○の△△と申しますが・・」と続けたのだ。電話に出た途端にバカくしゃみを聞かされた相手はどう思っただろうか。
なお、女性でこのようなくしゃみをする人はひとりも知らない。遺伝子のためなのか自分で矯正するためなのかは興味深いところだ。