よく電話機のコードが、やたらとねじれているのを見たことはないだろうか。
数年前のことだが、私の隣の席の電話のコードが、下の写真など比較にならないくらいメチャクチャによじれていて、螺旋の形があちこち崩れるほどになっていた。
その電話を使っていた後輩は「俺の電話のコードはおかしいんですよ、すぐにねじれるんです」と文句を言いながらときどき受話器を何回転もさせながらねじれをほどいていた。
そこでもしやと思い、そいつが電話を使う様子を観察してみた。案の定、彼は受話器を本体に戻すとき、受話器をとったときと同じ方向に反転させて置いていたのだ。一回話すごとに自分でコードを一回ねじっているのだから、何日もすれば途方もなくねじれるのは当たり前だ。「お前が自分でねじってるんだよ!」と教えてやった。
そういう人はある確率でいるらしく、今の職場でも、まったくねじれていない人がほとんどの中で、30台に2台ほどが写真左のようにねじれていた。しかし、かつての後輩ほどねじっているものはひとつもみつからなかった。やはり彼は特別だったようだ。