ワルドナーのプレーを見ていたら興奮が止まらなくなってきた。テレビの画面に1コマづつボールの軌道をマジックで描いて解説だ(透明テープ貼った上からね)!
2000年シドニー五輪準々決勝、世界ランク2位のサムソノフ戦。長身でブロックの天才であり、ノータッチすることはほとんどないはずのサフソノフに対し、ワルドナーは信じがたいコースと軌道で何本もノータッチを取った。カーブドライブというのは、ある程度のレベルならそう難しくはないことだが、この写真のように高い打点でやるとなると話は別だ。いったい手首をどう使えばこんな打点でカーブを打てるのだろうか。しかもコートの中央からフォアのサイドラインを切るコース。あり得ない難しさだ。
一番右の写真は、サムソノフのラケットがボールにもっとも近づいた瞬間だが、ラケット2つほどの距離だけボールに足りず、ノータッチになっている。これだけボールが曲がらなかったら届いていたということだ。逆に言うと、これだけのボールを打ってやっと点をとれるのがサフソノフという相手なのだ。それにしてもこんなに曲がられたんじゃ、追っても追っても逃げられるという感じだっただろう。一度でいいからサムソノフの視点でワルドナーのボールを見たいものだ。どう見えるんだろうか。
左の写真を見た限りでは、まさかこの体勢から手も届かないボールを打たれることがあり得ようとはさしものサムソノフも考えまい。サムソノフに非はない。ワルドナーが異常なのだ。