下品な挨拶

このごろ、隣の席のマイクが、わざと私の知らないスラングで挨拶をしてくる。そのたびに私はしつこく聞いて意味を確かめ、翌日から使うことにしている。

以下に、その直訳と意訳を紹介する。ただしいずれも私の考えなので間違ってるかもしれない。

「What’s up?」(「サーップ」と聞こえる)
直訳:何か起こったか?
意訳:どうだい調子は?

これに対する返事

「Not much.」
直訳:それほどのことは起こってない。
意訳:まあまあだ。

最近ではWhat’s upの後にdogをつけて

「What’s up dog?」

と言われる。男同士の友達のことをdogと言うのだそうだ。これを知ってからは、アメリカ人同士が会話でしょっちゅうdogと言っていることを発見した。3年住んでいてまったく気がつかなかった。

さらにマイクが教えてくれたのは

「What’s up cod?」

だ。Codというのは辞書を見てもないのだが、マイクによると金玉か金玉の袋か、いずれにしろそんなもんだそうだ。だから直接の意味は「金玉の調子はどうだ?」という挨拶になって、男同士の下品な挨拶として半分ジョークで使われるという。

さっそくやってみると、あわててゲイリーがやってきて物陰に連れていかれ「女性がいるところでは言わないように」と言われた。さすがにそうか。

さらに今日、ベアリーから新しい下品な挨拶を習った。

「How is it hanging?」

と言うのだ。「ぶら下がり具合はどうだ?」という意味で、もちろん、アレのことだ。これに対する正しい答えは「very low」だそうで、ずいぶんと下まで垂れている、つまり長いから「調子がいい」という意味らしい。今朝、この新しい挨拶をされたとき、よく聞こえなかったので、「What’s up?」と言われたんだと思ってあてずっぽうで「Not much」と言ったら大笑いされた。ぶら下がり具合が悪いってことだからだ。

なお、これらに相当する女性同士の挨拶はやっぱりないそうだ。

それにしても、いちいちなーんて下品な挨拶するんだろうか。さすがに日本で玉袋だの垂れ下がり具合だのを挨拶にしたら何だと思われるだろう。

モスクワでツンストロムに「How is it hanging?」つってみるか。スウェーデン人だから通じないかな?