私は、いかにも非常時に役に立ちそうな「実用的な物」にとても魅力を感じる。
キーホルダーなんかでも、ただの絵柄よりは、栓抜きがついていたり方位磁石がついてたり、定規の目盛りがついていたりすると欲しくなる。しかし考えてみると、これらを携帯していて本当に役に立つことはほとんどない。そんなものを使わなくてはならない状況にはならないし、品質にも問題があって、下の写真の栓抜きなんて、実際に使ってみると隙間が小さすぎて瓶の口に引っかからないのだ。
帰任するときに、職場のアメリカ人から、卓球を教えてくれたお礼にと、私の名前を彫ったアクセサリーをもらった。よく見ると小さなナイフと爪とぎが折りたたまれていた。私は日常生活でナイフを持って歩いたことはないので、いかにも不必要なものに思えたが、せっかくもらったからとズボンのベルトのところにつけてみることにした。
間もなく驚いたのは、このナイフがとってもよく使う機会があって便利なことだ(さすがに爪とぎは使わない)。
梱包物を開けるとき、封筒を開けるとき、なにかのこびりついたものを剥がすときと、意外によく使うのだ。先日は田丸さんに例の資料をいただくとき、二つ折りになっていたのを半分に切らなくてはならない状況になったので使った。こんなに役に立つアクセサリーというのもそうないだろう。
今までなくて済んでいたので当然、なければないでどうにかなるのだが、あるととても便利なのだ。そういうわけで、これは私の大のお気に入りとなり、くれた人にも「本当に役に立ってる」とあらためてお礼のメールを出した。