松平/丹羽ペア

さて、対する松平/丹羽のコース取りが次だ。

【松平】右利き
クロスにレシーブ 13回
ストレートにレシーブ 17回
計30回
相手の選手のフォアサイドにレシーブ 6回
相手の選手のバックサイドにレシーブ 24回
計30回
面白いでしょう。松平は、パートナーがどこに打たれるかなどおかまいなしに、とにかく相手のバックサイドにレシーブしていたのだ(あるいは単にコース取りの知識がなかったか・・)。

【丹羽】左きき
クロスにレシーブ 9回
ストレートにレシーブ15回
計24回
相手の選手のフォアサイドにレシーブ3回
相手の選手のバックサイドにレシーブ21回
計24回
丹羽も松平より徹底して相手のバックサイドに送っていたことが分かる。
たった3回だけ相手のフォアサイドに送っているが、3回とも左利きの水谷に送ったとき、つまり、パートナーの右利きの松平のフォアクロスには来ない場合である。岸川のフォアサイドには一度もレシーブしていない。そんなことをしたら、岸川にフォアハンドで松平のフォアクロスを打たれるからだろう。

水谷/岸川と松平/丹羽、いずれもシェーク裏裏の右と左のペアだが、その戦術はまったく対照的であった。
また、水谷/岸川ペアでは戦術をより徹底していたのは岸川であり、松平/丹羽ペアでは丹羽であった。つまり、水谷と松平がそれぞれのパートナーより多くの自由度をもって試合をしていたのであり、これらの選手が試合をリードする立場にあったことも見て取れる。

テレビの解説者もこういうことを解説したらよさそうなものだが、いままでそのようなポイントに触れた解説者もアナウンサーも見たことはない。もったいないことだ。
なお、試合は松平/丹羽ペアが4-2で勝って決勝に進んだ。