同じく、2009年横浜大会男子シングルス決勝の王皓のフットワークを調べて見た。
4ゲーム80スコア分だ。
王皓が交差歩のフットワークを使ったのは7回であった。スコア比は8.8%である。
ご覧のように前陣といえる位置で交差歩を使ったのはほとんどない。しかし、そもそも王皓はほとんど台の真ん中で両ハンドを振っているのだからそれも当然である。
考えてみると、交差歩を使うかどうかは、基本のプレー位置とリーチの長さによっているだけのような気がしてきた。現代卓球で交差歩が少ないように見えるのは、両ハンドスタイルが流行していることの現れに過ぎないようにも思える。
また、写真右は王皓の典型的な交差しないフットワークだが、交差歩との違いは左足の滞空距離が短いだけであり、基本的には同じもののような気もする。
つま先の向きをボールに向けるというのは無理なことだとして、交差歩自体が古いとかダメだというのはちょっと違う気がしてきた。やむを得ず大きく動くときには交差歩は必要だが、そもそも大きく動かなくてはならないような不利な卓球をしない方が良いということかな。そして、いつもそういう大きく動く卓球をしていると、必要ない短い移動のときまで交差歩を使ってしまうのかもしれない。これは推測で確証はない。