被災者がインタビューをされると、ときどき「部落」という言葉が出てくる。部落とは「地区」をあらわす行政用語であり、方言ではない。ところがテレビではこれに「集落」という字幕があてられる。「部落差別」に対する配慮からだ。
部落差別は悪いに決まっている。これほど愚劣なものはない。しかし部落という言葉を避ける理由はどこにもない。
「部落」という言葉を「集落」という言葉に変換して字幕を打ち込むとき、ほんの少しも疑問に思わないのだろうか。
このような話を以前、職場の昼礼でも話したが、微妙な雰囲気であった。だいたいいつも浮き気味である。