放射性物質の影響

福島原発の事故に伴い、あちこちで暫定規制値を超える放射性物質が測定され、出荷自粛だの摂取を控えるだのの騒ぎになっている。

専門家によれば、暫定規制値はかなり厳しい値であり、現状で計測されている値はほとんど気にする必要がない値だということで、いかに安全かということをテレビで説明していた。

私としては、もうひとつ説明が必要だと思う。「少量なら安全だ」と言われても、少しでもリスクがあるなら避けたいと思うのが人情だろう。それはひとつの誤解に基づいている。物質には人体に無害の物と有害の物があるという誤解だ。実際には、過剰に摂取すればどんな物質でも有害であり、底抜けに無害な物などこの世にはないのだ。砂糖だって塩だってアルコールだって水だって採りすぎれば弱い放射線を浴びるよりずっと恐ろしい事態になる。だからといって「少しでもリスクを減らすため」にこれらを自粛する人はいない。そんなことをしたら摂取できるものはひとつもなくなるからだ。

そういう説明を具体的な例(塩を通常の何倍採ったら死ぬか等)を挙げて説明するともっと納得してもらえるのではないだろうか。

水を求めて並んだり食べ物を捨てることの方がずっと確実な無駄である。