水谷の偉業

水谷の世界ランクが6位になった。たいしたものだ。メダルを取れなかったことを嘆く人もいるだろうが、世界選手権の男子シングルスでベスト8に入ったというのはもの凄いことなのだ。帰化選手である吉田を除くと、日本生まれの日本人が世界選手権の男子シングルスでベスト8に入ったのは、1985年エーテボリ大会の宮崎義仁までさかのぼらなくてはならない。実に26年ぶりの偉業なのだ。そしてもちろんこの成果は、世界選手権だけではなく、年間を通した大会での活躍で世界ランキングを上げ、有利なシードをもらったことなどを積み重ねた成果なのだ。

その上での世界ランク6位だ。日本男子が世界ランク6位以上だったのは、1983年の斎藤清の5位までさかのぼる。この斎藤と先の宮崎を除くと、1984年から2008年までの25年間、世界ランク20位以内に入った日本生まれの日本選手は一人もいないのだ(各年末時)。

水谷の偉大さを讃えるとともに、これだけの競技人口と熱心な指導者がいるにもかかわらず、この成績だということは、日本の卓球にはよっぽど大きな欠陥があるものと思われる。

とりあえず水谷のことが携帯のニュースで取り上げられたので嬉しかった。