昨夜は、いつもの卓球仲間の田村に2名の卓球人を新たに加えて飲み会を行った。
そのひとりは、青山さんという、大学の卓球部の先輩だ。中学校で卓球を始めた選手だけのチームで、平日と土曜半日の部活動だけの練習で毎年、安定して県大会出場、ときには県の上位にまで進む成績を残している人だ。これがいかに大変なことであることかは、少しでも指導をしたことのある人ならわかるだろう。
中学時代には卓球レポートをボロボロになるまで読み込んでは、その指導理論を後輩で試していたという。高校生時にはすでに「将来は中学校の卓球部の顧問をする」と進路を決め、そのために大学の教育学部に入って中学教師になったという、筋金入りの「卓球にヤラれた人」である。学校教育の理念からすると本末転倒も甚だしい。初めて赴任した学校で女子の顧問となり、中総体で勝たそうと熱を入れすぎ14人中12人に退部されたという苦い経験をする。指導に熱が入りすぎる人が誰でも一度は通る道である。
そのような経験をもとに、日々指導方法を改良しつつ徐々に実績を出せるようになってきたという。
さまざまな工夫について聞いたが、なるほどと思ったのが初心者の指導方法だ。いわゆるボール突きを片面、両面交互、1球ごとに高さを変えるやりかたで、それぞれ100回できるようになるまでやらせ、最後にバックハンドでノーバウンドでの壁打ち100回だそうだ。初心者の段階ではこれらをやらせるのだが、一日に一回だけ青山さんの見ている前で検定のチャンスを与え、各ステップで成功をしないと次のステップには進めず、壁打ち100回できるまでは台につかせないという。
経験上、壁打ち100回までを2、3日でクリアする生徒は必ず強くなり、県大会に行けるのだそうだ。最後まで壁打ちをクリアできない生徒が出てきそうなものだが、これまでできなかった生徒はひとりもおらず、2、3週間のうちには必ずできるのだそうだ。これは感動的な話だった。青山さんいわく「五体満足で普通に歩ける子なら必ずできる」のだそうだ。加えてこの壁打ちには、ボールを体の正面方向に飛ばすために必要な、手首を曲げて固定するという卓球独特の技術の定着になる利点があることにも気がついた。
その他にもいろいろと目から鱗の指導法を語ってもらった。さっそく私も今晩の指導から取り入れてみようと思う。
4時間近く話したが、青山さんは「まだ10分の1も話していない」と語ったものの、門限があるからと名残惜しそうに帰って行った。
ああっ、良い話ですね。
青山さんが中学で指導を始めたころは、初心者にバックハンドから教えるなんて邪道と見られていただろうに、研究熱心で常識に捕らわれない青山さんらしい工夫と思いました。
ところでもう1人の卓球人ってだれでしょう?
もう一つところで、リニューアルしてからブログに写真は載らないのでしょうか?逆もーブログの魅力半減で非常に残念。
平野さん
写真のアップは現在工事中で、もうじきアップできるようになりますのでお楽しみに。