尿ハネの研究

先日、NHKのテレビ『ためしてガッテン』で驚くべき研究成果が紹介された。

洋式トイレで男性が立小便をするときに、床に尿がハネることをどうしたら解決できるかというテーマだった。

結論を言えば、立ってする限りどんなに工夫しても床や便座などにハネるのであり、完全に防ぐ方法はなかった。尿を落とす位置によってはまわりの壁にまでハネるということが、色水の実験で明らかとなった。

私の場合は、ハネる以前の問題でそもそも方向が定まらないので、立ってやろうなどとは思いもよらないのでもともとハネる心配はないが、番組では一般人にインタビューして、どうしても立ってやりたいという夫と床を拭くのが大変だという妻の言い分を紹介していた。夫は尿をかける犬の子孫なのかもしれないが、夫の我がままのために小便を拭かせられる妻がなんとも気の毒であった。

番組ではさらに突っ込み、そもそも尿が便器に当たってハネる根本原因は何かを論じた。そして、それを研究しているアメリカの物理学者デビッド・トラスコット准教授とランディ・ハート研究員の成果を紹介した。この二人はなんと「Splash Lab」(尿ハネ研究所)というのを作って尿ハネの研究をしており、この度、驚くべき研究結果を発表し学会を騒然とさせているという(何の学会か知らんが)。

二人が発見した尿ハネの原因とは、なんと尿の表面張力であった。尿は放出されると、表面張力によって空中で球状に分離され、それが便器に当たり、球体が弾けることによってハネることがわかったのだ。実は放出直後には尿はまだ球になっておらず連続体になっていて、その状態で便器に当たるとまったく一滴もハネないということを理論と実験で明らかにしたのだ。

そして、そのハネないための限界距離は一定で、12cmだという。かなり近いが、ともかく放出口から12cm以内の距離で便器に当てれば、どんな角度でどんなに強く当たってもハネないのだ。

素晴らしい研究をする人がいるものだと久しぶりに感激した。

尿ハネの研究” への 3 件のコメント

  1. ある意味、流体力学の問題ですね。尿に限らない。テオドール・シュベンクとかシャウベルガーをもっと科学的にしたような?!あれ、前にも似たようなこと書いたデジャ・ヴがっ!シュベンクは、ドラグティン・シュルベクじゃないと書いた記憶が、…。アルツハイマーで思い出せん

  2. 素晴らしい研究ですね。

    その研究の派生として、放出口が突然大きくなった場合の撥ね方の違いもぜひ研究してほしいです(笑)

    私の場合はきれいなお姉さんを見ると放出口が大きくなります。

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