私が通った中学校の卓球部では、選手が得点をしたときに「ナイス!」というかけ声に続けて「チャチャチャッチャ」と拍手をし、その後に「よし!」と言う応援が定番だった。
そのうち、先輩が拍手をやたらと長く複雑にした応援を開発した。それは5パターンもあり、あろうことかその先輩が試合をしながらベンチにサインを出すのだ。
ベンチが選手にサインを出すのではなく、選手がベンチにサインを出すのだ。なんとバカバカしい光景だろうか。
応援の本来の目的を忘れた好例と言えよう。
なお、その変拍子ともいえる複雑な拍手は、鈍い1年生はなかなかマスターできず、先輩のイジメの格好のネタとなっていたことを付け加えておく。そのための応援だったのかもしれぬ。