自分のミスが審判に聞き入れられなかったときに自らサービスミスをするのがフェアプレーなら、これまで聞いた中で最高のアンフェアプレーが次の話だ。
現ヴィクタスで、元五輪選手の仲村錦治郎さんから聞いた話だが、彼が現役のとき、アメリカで大会に参加したという。参加人数が多いためか大らかなのか、審判は選手同士による相互審判だった。一緒に参加したMという日本選手が、勝ったはずの試合がなぜか記録では負けたことになっていたので、あわてて訂正を申し出ると、なんと試合をした相手が「俺が勝った」と言って譲らない。
その選手は、他に目撃者がいないのをいいことに、自分が勝ったと公然と嘘をついたのだ。さすがにここまでずうずうしい話は聞いたことがない。
そこで、どちらが言っていることが正しいのかを見るために、審判長の前で試しにもう一度試合をして見せることになり、M選手は21-2でコテンパンにしてやったという。さすがにこれで嘘つき青年の主張に無理があることがわかり、無事にM選手の勝ちとなった。
究極のアンフェアプレーといえよう。さすがアメリカだ。
アンフェアですね。でも誰も思いつきもしないような話で笑ってしまいました。