月別アーカイブ: 11月 2018

卓球雨ニモ負ケズ

卓球の詩を作ってみた。宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」のパロディだ。

雨にも負けず

風にも負けず

雪にも夏の暑さにも負けぬ

丈夫なからだをもち

決め球はなく

決して打ち抜けず

かといって安定性もなく

いつも一回戦で負けている

 

週に五日の練習で

フォア打ちと三球目攻撃と

少しのフットワーク練習をし

あらゆる動画を研究し

自分の実力を勘定に入れずに

よく見聞きしわかり

そして実行できず

 

駅から遠くの通りの裏の

小さな暇な会社にいて

東に大会があれば

行って全種目に出場し

西に卓球しすぎの仲間がいれば

行って誘って家族から迷惑がられ

南に卓球用品店がオープンすれば

行って忙しい店員と長々話し

北に初心者がいれば

行って頼まれてもいないのに教え

 

卓がつく名前を見れば

親が卓球好きと決めつけ

「宅急便」「ピンポイント」の言葉に反応し

「前人未踏」「量販店」にも腰を浮かし

年中ユニフォームとジャージで過ごし

チームを作れば団体メンバーから外され

零歳からラケットを握らせた息子は

テニス部に入り

娘はバドミントン部に入り

 

職場でグルーを塗って騒ぎを起し

忌引きで休んで大会に出て

アキレス腱を切って会社に知られ

負けた中学生からアドバイスを請われ

勝った高校生はコーチに正座させられ

ラバーを替えてもサーブは切れず

特注ラケットでも空振り治らず

コツを掴んだと思ったらイップスになり

サービスも入らず

フォア打ちも入らず

もうやめようと思っても

勝利の日の快感を忘れられず

 

五輪の夏はおろおろ歩き

全日本の冬は涙を流し

みんなに物好きと呼ばれ

褒められもせず

苦にもされず

そういう卓球ドランカーが

わたしは愛しい

「卓球ドランカーの詩」

 

講演会終わる

昨日、無事に講演が終わった。

幸いにも、トチるとか忘れるということはなかったが、講演が難しいものだということがよくわかった。課題が山積みだ。うーむ。

今回の講演は、岩手県高体連卓球専門部創立70周年記念だったのだが、前回の記念は50周年で、そのときに今回と同じ会場で講師をしたのは、奇しくも私の恩人である藤井基男さんだったという。藤井さんの後を継いだ形になるとは、なんと光栄なことだろう。