『根性の発見』

私が収集した卓球本で、特に気に入っているものは、いくつかの分野に分けられる。まず、荻村伊智朗のもの、次に古いもの、そしていわゆるトンデモ系のものである。

その中のもっとも極端な例がここに紹介する2冊である。なにしろ「根性の発見 人生と職場に活かす卓球観」である。説明不要だろう。素晴らしすぎる。

もう一冊が「女子卓球新指導」である。これも味わい深い書名である。ネットの古書店でこれを見つけたとき、私は飛び上がって喜んだのだが、なんと13,500円である。普通の卓球本が高くても3000円ぐらいなのに対して、これはないだろう。店主は完全に戦略を見誤っている。昭和初期の卓球の古本を買う奴など、どうせ日本に私しかいないのだ。こんな只でも要らないようなものにこんな値段をつけてどうする。さっそくその店にメールを出して「相場は3000円ほどではないでしょうか」と反省を促したのだが(相場などないのだが)、断られてしまった。まあ、放っておいてもどうせ誰も買わないのだから、そのうち値段を下げるだろうと考え、しばらく気長に様子を見ることにした。店主との我慢比べである。

で、3ヶ月で私が負けたのであった。これが今まで買ったうちでもっとも高価な卓球本である。