いつだったか、ニュースでテニスの錦織が大会で優勝したことが報じられていた。それで、主なラリーが紹介されていたのだが、『ザ・ファイナル』を何十時間も見慣れた目で見ると、あまりにもボールが遅く、なんと迫力に欠けるスポーツなのだろうかと思ってしまった。もちろんボールの速度はラケットが長い分だけテニスの方がずっと速いのだが、画面で見るとなんともトロい。卓球の試合で感じられるお互いに斬り合うような凄みがない。
かつては、卓球の方がちまちましていて全然迫力がないと思っていたが、それは撮影の仕方が悪いからだったのだ。ちゃんと撮影をすれば卓球はものすごいスポーツなのだ。『ザ・ファイナル』のサンプル映像の水谷-森薗のラリーを見よ。
卓球以外のスポーツができないような生徒ばかり卓球部に入るという現実はあるが、それも素晴らしいことだ。運動音痴でもチビでもデブでもヤセでも年寄りでもできて生きがいにさえできる、これほど素晴らしいことがあろうか。そしてその同じスポーツが、トップクラスにおいては地上最速の球技と化すのだ。考えてみればこれは完璧なスポーツではないか。なんという幸せ。
卓球信者の条太さまに意見するのもなんですが、
卓球の試合も上から撮影したら迫力がかけるように、テニスも基本的に上からの映像なので、
テニスの試合もTHE FINALと同じ選手の視点で撮影すれば、ド迫力になるんじゃないのでしょうか?
とか思ってしまいました(笑)
いえ、テニスはボールの往復する時間が長いので、間延びするんです。そこが物足りなく感じるところです。まあ、テニスが間延びしているというよりは卓球が異常に速いんですけどね。
条太さん、いつも楽しく拝読しています。
卓球の本当の迫力・スピード感が「撮り方」で
スポイルされてしまっている、とは
僕もずっと感じていましたので、今回のご作品は実に嬉しいです。
一般県決勝レベルをコートサイドで観戦して
鳥肌が立ったことを思い出します(自分のレベルが知れますね・・・)。
個人的な思いですが
シャララ会長になってからでしょうか、
ITTFは、40mmボールに代表されるように
「ルール改定によるTV受け狙い」が過ぎるように感じます。
結果、(身びいきのようですが)表速攻等
多様なスタイルが淘汰されていって
大きなドライブラリーが続くばかりの卓球になっては
結局、TVはよりそうした要素に溢れた
テニスを選ぶのがオチ・・・のような気がしてなりません。
「個性」「多様性」という魅力が失われつつあることは
プレイヤーにとって大きな損失、と感じる一方、
これから本格的に卓球を始める世代には
「一枚ラバーの時代がよかった」というのと同様な
古い考えに過ぎないのかも、とも思えてしまいます。
長々と書き連ねてしまいましたが、上記のようなことについて
条太さんのご意見を伺えましたら、幸いです。
よろこんでいただけて嬉しいです。
さて、ご質問の件ですが、プレーヤーが勝ちやすいスタイルに収斂して行くのは仕方が無いことだと思います。水泳の自由形がクロールだけなのと同じです。しかし、世界最高レベル以外ではスタイル以外の要素が大きいので、十分に多様なスタイルが活躍する余地があると思っています。ですので、世界選手権はドライブ型ばかり、地方大会ではさまざまなスタイルということで楽しめばよいのではないでしょうか。
丁寧なご回答、ありがとうございます。
(お礼が遅くなり、申し訳ありませんでした)
確かに、水泳のお例えの通りですね。
走り高跳びも今や皆、背面跳びが
選手権クラスでは”常識”ですし・・・
仄聞しますに、埼玉県一般男子では
ペン粒高型の選手が優勝されたとか。
僕も慣れない裏面を貼って、
草卓球に勤しんで参ります☆
突然の不躾な質問にお答えいただき、
重ねて感謝申し上げますm(_ _)m 草々