ご飯の御代りの作法

礼儀作法のことをネットで調べたら、驚くべき作法を発見した。

ご飯の御代りをするときは、ご飯を全部食べずに、少し残して差し出すのが礼儀だとされているのだ。どうしてそうした方がよいのかにはいろいろ理由が書いてあるが、どれもこれも屁理屈にしか思えない。

こんな、説明しなくては気づかないようなクイズまがいの「理由」なら、そもそもそんな作法は守る必要がないではないか。世の中にはそういう作法にこだわる人がいて「本式はどうだ」とか議論までされているようだ。

何のためにこれらの作法があるのかと考えてみると、ルールに従わない奴を探し出すためだとしか思えない。「よーし、会ったときに薬指を鼻に当てるのを仲間の合図にしようぜ。そうしない奴は仲間外れにしてやろう」という感じで適当に決めたルールのようなものだ。人間がお互いに気持ちよく付き合うために作法があるはずだが、実際には人間を阻害しているのだ。

そんなわけのわからない作法を守らないことよりも、コンビニの店員や守衛などに挨拶をされても無視することのほうがよっぽど礼儀に反していると思うのだがどうだろうか。挨拶をされたらし返すという、時代と地域によらない人類普遍のマナーをしない人たちが箸の使い方だの座る位置だのにこだわるのだから滑稽ではないか。「どっちが大事なんだよ、おい」と言いたい。