4-11で取られた。
でも2ゲームめは4-0でリードしている。岸川にエンジンがかかり始めた。
4-11で取られた。
でも2ゲームめは4-0でリードしている。岸川にエンジンがかかり始めた。
水谷/岸川 ズース/オフチャロフ
のダブルスが始まった。
ダブルスは二人が重ならない右/左の組み合わせが有利だ。その点では日本に分がある。
さあ、後半はどうなるか。
ドイツはあと一点とればいいので、絶対のエース、ボルをシングルスに持ってくるだろう。となるとダブルスはオフチャロフ/ズース。日本は左と右の有利を生かして水谷/岸川だろう。
すなわち4番5番は
岸川-ボル
韓陽-ズース
となる。さあこれからだ。
負けてしまった。悔しい。
水谷1-3ボル
ボルの卓球の外見的特長は、足を股がさけるくらい広げているところだ。できるだけ多くのボールをフォアで打ちたいのだが、なるべく足を動かしたくない。重心移動だけでバック側のボールを打ちたいから足を広げているのだ。どうして足を動かしたくないか。疲れるからではない。早く戻りたいからだ。卓球のボールはどんなに良いボールを打っても常に返される可能性がある。コートが狭いからだ。だから卓球選手はどんなボールを打つときでも絶対に戻る。それも無条件で戻る。そうじゃないと次のボールに間に合わないからだ。だから相手がミスをしても、自分の打ったボールがノータッチで抜けたときでさえ、打球直後に戻るのだ。ボルはその戻りを最速でしたいために膝関節を酷使し、大また開きをしているのだ。
途中から一気にもっていかれた。
こらが世界ランク6位の力か。いや、まだまだこれからだ。水谷は底知れない力を秘めているはずだ。
ゲームカウント1-2
ボルの卓球は精緻を極めたものだが、一方水谷は実はワルドナーに似たボールタッチの天才と言われ、世界がうらやむ逸材だ。
水谷にも韓国や中国のように途方もなく速いボールはない。あくまでやわらかいタッチで相手の裏をかくとか、どんなボールにも反応できるとかそういう卓球だ。
すごい、み、水谷とった!
厳しい。厳しいよボル。
ボルには飛びぬけて速いボールはない。むしろ遅いくらいだ。しかしフォアはとんでもなく回転がかかっていてへたにさわるとやけどをする。バックは空振りギリギリに薄く当てて回転をかけるのだが、それを台にぴったりとくっついてしかも速いボールに対してブロックでやるのだ。おそるべき反射神経と精度。こんなことができるのは世界でボルしかいない。これがボルが中国に対抗できる最大の武器だ。
世界ランク6位。はっきり言って世界ランク1桁というのはもう別世界の人たちだ。ちょっと前まで中国選手を抑えて世界ランク1位だった男なのだ。
しかし水谷も世界ランク22位とはいえ、大物食いが得意で、水谷が絶対に勝てない選手は世界にひとりもいない。だから勝つ可能性があるし、価値があるのだ。
韓陽が負けたのは見せ場を作るためだったと後で思えることを願う。