一番弟子の戸田からメールが来た。
戸田も「訴状が届いたことを確認してからもう1回コメントをとりに行って来い」と何年か前に新聞社にメールをしたそうだ。もちろん無視だ。さすがに一番弟子だ。
一番弟子の戸田からメールが来た。
戸田も「訴状が届いたことを確認してからもう1回コメントをとりに行って来い」と何年か前に新聞社にメールをしたそうだ。もちろん無視だ。さすがに一番弟子だ。
ある作家が、愛犬の遺骨を砕かれたとして外交官の男に慰謝料を請求して訴えを起こしたというニュースが載っていた。
これに対して「訴状が届いていないのでコメントできない」と男のコメントが載っていた。
「訴状が届いてから報道しろや」と思うのは私だけだろうか。
一昨日、『おしゃれイズム』というテレビ番組に愛ちゃんが出ていた。
そこで、寝ピクで逆モーションをしてしまった話をしていた。ちゃんと逆モーションのことを解説していてので偉いと思った。卓球界で普通に使われているこの言葉は、実は卓球界でしか通用しない言葉だ。いや、正しく言えば、まったく別の意味で使われている(それも5種類くらいある)。
フェイントの意味で「逆モーション」を使う競技は卓球だけである。ところが地上波では意味がわかりにくいという理由でテレビの解説では使わせてもらえないのだ。なんとなく意味がわかってなおかつ卓球らしい言葉なのでぜひとも使えるようになって欲しいものだ。しかも私の連載のタイトルでもあるので、愛ちゃんが「逆モーション」と言ったとき、恥ずかしながらドキッとしてしまったことを告白しておく。
もう一つ偉かったのは、愛ちゃんが卓球について「50メートル走をしながらチェスをするようなスポーツなんです」と言ったことだ。まわりのゲストたちは初めて聞くその表現に感心して面白がっていた。
愛ちゃんが知っているかどうかわからないが、この表現の原典はもちろん我らが荻村伊智朗である。
1988年ソウル五輪のとき、荻村はイギリスのアン王女に「卓球とは100メートル競走をしながらブリッジをするみたいなものです。大変なアスレチック能力と、そして同時進行形で、最高の知的能力を要求されるスポーツですよ」と解説をしたのだそうだ。するとアン王女は「それでは、わたくしの卓球のレベルは、50メートル競走をしながらポーカーをするようなものですね」と言ったという(『スポーツが世界をつなぐ』荻村伊智朗著、1993年岩波ジュニア新書)。荻村はこのアン王女の答を「なかなかユーモアがあります」と評している。この、どこからどこまでが自慢話で、どこに感心したらよいのかとらえどころのない話が、この表現の原典なのである。なお、荻村の文中にあるブリッジとはトランプの『コントラクト・ブリッジ』のことで、ものすごく高度な駆け引きが必要なゲームである。
もちろん愛ちゃんがこんなウンチクを知っている必要はないが、こういう背景を知っている私はことの他楽しかったのである。
偉大なり荻村伊智朗。
職場の同僚から「昨夜自分も数えたみたら10数えられなかった」とメールが来た。
・・・気絶レベルだよそれじゃ。
これはつまり、寝るまでに1分ぐらいしかかかっていないということだ。子供じゃあるまいしなんということだろうか。
不眠症の方には大変申し訳ない。
綾小路きみまろなんてのも出てきたが、本物を知らないのでなんともいえないが、やはり観客席をしきりに指差していた。
そして最後に出てきたのが自身も「似てません」と太鼓判を押す郷ひろみだ。
「アーチーチー」という振り付けを観客に強要し「全員がやらないうちは帰らない」「どっかの公演のときは7回やって飛行機に乗り遅れた」と言っていた。郷ひろみのはずが、途中からダミ声での観客への執拗な要求の方がメインとなり、なんともはやバカバカしくも異様な面白さで周りの者たちと顔を見合わせていた。
ネットで調べてみたら、この人、物まね芸人22人を束ねている社長だという。その22人とはどういう人たちなのだろうかと興味がわくが、それ以上深入りする勇気は私にはない。
昨夜は会社の『秋祭り』と称するイベントがあり、体育館で飲み食いをした。
ゲストの芸人が何人か来たのだが、その中で「ダンシング谷村」という物マネ芸人が面白かった。
何が面白いって、本人が最初に断っている通り、とにかくあんまり似ていないのだ。
谷村新司はメーキャップにも力が入っていて似ているのだが、その顔で谷村新司の曲を歌う以外には特に面白いギャグを言うわけでもないが、このようなイベント、つまりファンでもない人たちの前に呼ばれて場を盛り上げるというとてつもない難題を前に、諦めと開きなおりが混じった「どうでもいい」という感じが、そこはかとない悲哀と共感を呼び、結局はとても面白かったのだ。
年間170回以上の公演をこなすというから、これがこの人の芸なのだろう。
それにしても自分で選んだ道とはいえ、芸人とはなんと難しい仕事なのだろうか。