銃とヘビ

先月のことだ。平日、妻が家にいると、隣の家の方から銃声が聞こえたという。爆竹ではなくて銃の音だったという。パン・・パンパンという間隔で3回鳴るようすが、いかにも何かを狙って撃ったようだったという。冗談ではない。隣で銃など撃たれたのでは怖くて外にも出られないではないか。

翌日職場で聞いてみると「それはたぶんヘビでも撃ったんだろ」という。それにしても住宅地での銃の使用は禁止されているので、また聞こえたらすぐに警察に通報してやると言われた。

妻もお向かいのリンダさんに銃声のことを相談したという。ところがリンダさんの答えは、「それはヘビを撃ったんでしょ。私もよく撃つよ。」というもので、銃よりもヘビがいかに怖いかをヘビの習性やサイズ、色、とぐろを巻く様子などを身振り手振りで20分ぐらい説明されたそうである。毒はあるのかと聞くと「それは無い」という。ただ嫌いなだけなのだ。

聖書に、ヘビがずるい奴として出てくるので、どうも本気でヘビはずるくて悪い奴だと思っているようである。

アメリカ人と卓球をしたとき、空いている台でひとりで変化サービスの練習をしていたら、ウォレンという奴が「そんなスニーキーなサーブ練習して」とニヤけながら言った。スニーキーとは知らない単語だったのでスペルを聞いて調べると、snakyという単語で、意味は「ヘビのような、陰険な」であり、スネークの派生語であった。生物に陰険も正直もないと思うが、ヘビも災難である。職場でそれを話すと翌日からことあるごとに「スニーキーなサーブ出すんだろお前」とか「お前はスニーキービジネスマンだ」とからかわれるようになった。卓球も知らないくせにそんなことを言うのである。迷惑な話だ。

それにしてもヘビを銃で撃って、当たるんだろうか。