もとの職場を離れるとき、課員たちから記念品をもらった。名前が入ったウインドブレーカーを特注で作って贈ってくれたのである。それはいいのだが、なにしろ胸のところにデカデカと「条太」と書いてるのだ。それだけではない。背中にはもっと大きく「○着魂」と書いてある。「○着」とは、私たちが関係している商品の製造工程の名前である。なんだか堅気ではないような・・。
これは日本ではとても着れない。せっかくもらったので、できるだけアメリカで着ようということで、毎日職場で着ている。今の職場は冷房が強すぎて寒いのでちょうどいいのである。めんどうなので昼食に出かけるときもこのままである。どうせアメリカ人は読めないから大丈夫なのだ。
ところがときどき日本人の来客があるときまでそのまま出てしまって「スーゴイ・・ですねえ・・」なんて言われて恥ずかしい思いをしている。いや、そう言ってくれる相手の場合は、説明したりして言い訳ができるのでまだいい。初対面だったりすると、最後まで何も言ってはこないのである。途中で気がついて「うわ。またやってしまった。」などと思ってももう遅い。いったい何事かと思っていることだろう。まあ、それも面白かろう。