便器の虫

今日は完全に「男の世界の話」である。

このブログを読んでくれている中国に赴任した先輩から「便器の虫の絵」が実際にオランダの空港で使われているという指摘があった。私も実際に日本で見たことがあるし、使われていること自体は知っている。問題は本当に効果があるかどうかである。ダウジングだって占いだって実際に金を払ってやってもらう人がいるからといって効果がある保証には少しもならない。

そこで、ネットでいろいろと調べてみると、70%も便所の汚れが減ったという報告が見つかった。その報告の信憑性はこれ以上調べようがなかったが、もしこれが本当だとすれば、どういう可能性があるかをもう一度考えて見た。すると、どうも私があることを誤解していることがわかってきた。

それは、人が便所を汚すメカニズムである。私は便所を汚すと言えば、便器を外して小便をするケースだけを考えていたのだが、よく考えるとそれだけではない。仮に小便が便器の中に命中していたとしても、細かく長い目で見れば、跳ね返り、つまり「しぶき」というものが無視できなくなってくるのである。当然、しぶきによる床の汚れを最小限にするための適正位置というものがあるわけで、それをコントロールするのが虫の絵だとすれば、効果があっても全然不思議ではない。いや、なければおかしい。我々はよく、便器の底においてある丸い芳香剤や、不届き物が捨てたガムやタバコの吸殻を執拗に無意味にもの心ついてからというもの何十年も狙ってきたではないか。より長い距離を落下して垂直な面に放滴されるこのケースこそが、おそらく霧レベルのしぶきをもっとも発生させる「最悪ケース」に違いないのだ。

こんな記事も見つかった。
http://www.j-cast.com/2007/06/14008415.html
ここにも「飛散を防ぐ」と書いてあるので、やはりしぶきを問題にしているようだ。ひょっとして分かっていなかったのは私だけなのかもしれない。ガックリ。

そういうわけで、「便器の虫の絵は効果なし」とする前言を撤回したいと思う。