酒に強い人と弱い人

酒の話で、お気に入りのウンチクを披露したい。
以前、テレビで見た話なので正確性についてはご容赦願いたい。

酒の強さを考えるときに、2つのパラメーターがあるという。それは、アルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素である。人間はアルコールを飲むと、それが胃や腸から吸収され、脳にまわることで「酔い」の状態になる。判断力が鈍ったり気が大きくなるという状態だ。その体内のアルコールは、肝臓でアルコール脱水素酵素の働きでアセトアルデヒドというものに変わる。アセトアルデヒドは、体にとって有害物質で、具合が悪くなって吐いたり頭痛を引き起こす物質だ。二日酔いの原因物資である。アセトアルデヒドはさらに肝臓でアセトアルデヒド脱水素酵素によって分解されて最終的に体外へと排出される。

流れを整理すると

アルコールを飲む

脳にまわって酩酊状態となる(酔っている状態)

アルコールがアセトアルデヒドに分解される(アルコール脱水素酵素の働きによる)

吐き気、頭痛に襲われる

アセトアルデヒドが分解されて体外に排出される(アセトアルデヒド脱水素酵素の働きによる)

人間の酒に対する酔い方は、このアルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素の強さの組み合わせによって以下のように分類されるというのだ。

1.アルコール脱水素酵素が強く、アセトアルデヒド脱水素酵素も強い場合
飲んでも飲んでも酔わないし具合も悪くならない。いわゆる酒に強い人

2.アルコール脱水素酵素が強く、アセトアルデヒド脱水素酵素が弱い場合
酒を飲んでも、すぐに酩酊状態からは脱するが、気分が悪くなって吐いたりする。→私はこれだ!

3.アルコール脱水素酵素が弱く、アセトアルデヒド脱水素酵素が強い場合
少量の酒ですぐにべろんべろんになり、長時間そのまんま。しかし具合が悪くなったり二日酔いになることはない。一見、強いんだか弱いんだかわからなく見える。→○晃さん?

4.アルコール脱水素酵素が弱く、アセトアルデヒド脱水素酵素も弱い場合
すぐにべろんべろんになる上、後から具合が悪くなって二日酔いになったりする。

私は、常々、記憶をなくすほど酒を飲んでみたいと思っているのだが、このような酵素の働きを考えると、おそらく死ぬ思いの嘔吐を覚悟しないと無理なのだと思う。大学入学時の初めての飲み会で自分の酒の弱さを知らずに日本酒をコップで何倍も飲み、さすがにそのあたりの記憶は朦朧としているが、30分ぐらいするととてつもなく気分が悪くなって嘔吐と下痢が始まり、それは翌々日まで続いたのだった。アセトアルデヒド脱水素酵素の強い人が本当に羨ましい。