ドーサンのパトカー

ここドーサンは、遊ぶものや歴史などはないが、こと安全に暮らすことにかけてはとても快適なところである。市民に対する病院の収容力も高いし犯罪も極端に少ないらしい。

犯罪が少ない理由として考えられるのが、人の良さとか貧困層の少なさとともに、パトカーの多さがある。とにかく町中にパトカーが多いのだ。いったい市民の何割が警官なんだ?と言いたくなるほどである。

レストランにパトカーがとまっているのを見て、最初の頃は何か事件でも起きたのかと思っていたのだが、何のことはない、警官が制服のまま飯を食っているのだ。レストランでそれを見つけたうちの息子たちは「ピストルだピストルだ」と大騒ぎだ。「それは英語だから聞こえるように言うなバカ!」と叱りつけてやった。

住宅地にも警官が昼飯などを食べにパトカーで自宅に戻るので、あちこちの家にパトカーが停まっている。日本なら職権乱用だと問題になりそうだが、こちらでは堅いことは言わないのだ。それに、住民にしてみれば安心感があるだろう。パトカーにカメラをなど向けていると撃たれそうなのでこっそりと撮影して逃げるようにその場を立ち去った。

ドーサンならではの実に興味深い光景である。