サービスルールの提案

かねてから考えていた、新しいサービスのルールについて国際卓球連盟のシャララ会長にメールを出した。

今のルールは、インパクトを相手に見せるように、トス後のフリーハンドの位置などを規定するものだが、選手達は一様に不自然な格好でサービスを出している上に、それでも直前までインパクトが肩などで隠れぎみであり、依然としてインパクトが相手にはっきりと見えているとは言いがたい。

私は、これはプレーヤーがわざと隠そうとしているのではなくて、彼らのクローズドスタンスが原因だと考えている。なぜなら、クローズドスタンスは、80年代前半にまさにボディハイドサービスの目的で定着したものだからだ。それ以前は選手はみんなオープンスタンスで十分な回転量のサービスを出していたのである(もちろん中国を含めた一流選手たちの話だ)。

そこで私の提案する新ルールは、現在のルールに加えて、明白なオープンスタンスの提案である。具体的には、トスをしてから打球するまでの間、右足が左足より右側にあり、左右の足裏の位置が左右方向で重なってはならないというものだ(足裏が空中にあろうがどこにあろうがだ)。これは、ほとんど構えたときに決まるので、静止した状態で容易に審判が判断できるうえ、不自然な格好でフリーハンドをよける必要がないし、インパクトが良く見える。

今の選手はクローズドスタンスに慣れているので、急にオープンスタンスにすると難しく感じて、あたかもクローズドスタンスは自然なスタンスだと思うだろうが、それは違う。単なる慣れなのだ。実際、私は80年代後半にボディハイドサービスをマスターするためにオープンスタンスからクローズドスタンスに変えたが、「なんとやりにくいんだろう」と思ったものである(ほどなく慣れた)。

オープンスタンスをルールにしてしまえば、意識しなくてもインパクトは隠れないようになるのだ。