オイル・サーディン

昨日から家族が日本に帰っているので、久しぶりにひとりで食事をした。

私はふとしたことから他人に影響を受けて、急に好きになった食べ物がたくさんある。以前から知っていて何とも思っていなかったのに、他人が食べているのを見て、急に好きになるのだ。

もっとも古い記憶では小学生とのとき「特ダネ登場」とかいう番組で、ソバに七味唐辛子をものすごい量かけて食べる人を見てから、急にソバに七味唐辛子を入れるようになったし、日本のデパートのスパゲッティナポリタンが大好きになったのも松村雄策のエッセイを読んでからだ。

ゴルゴ13というマンガで、オイルサーディンの缶詰に目がない人が出てきたのを見て(その人はその習慣を利用されてゴルゴに暗殺される)、ずっと気になっていたが、食べる機会はなかった。オイルサーディンといっても、単なるイワシのオリーブ油付けである。

アメリカに来てから、隣の席のマイクが、昼食にそのオイルサーディンの缶詰を食べていた。しかもそれにタバスコをたっぷりとかけている。日本人ならイワシには醤油だと思うが、アメリカではタバスコなのだ。これを見てすぐに店で買ってきてマネをして以来、病みつきになっている。

それで、昨夕、非常用にとっておいたオイルサーディンに醤油とタバスコを別々にかけて、二種類を味わった。これをロールパンと即席味噌汁と一緒にいただいたのだから、組み合わせはメチャクチャである。