畑、佳境

いよいよ私の菜園も佳境に入ってきたようだ。

当初、雑草かとあやぶまれたトマトは立派に大きくなり、今や二つの実を成し、赤く熟すときを待っている。ただ、何本も生えているのに成っている実が二つしかないのが残念だ。何か理由があるのだろうが、手荒く育てているので贅沢はいえない。

キュウリはあちこちで次々と大きい実をつけているのだが、半分くらいの確率で中に虫が入っている。子供がとってきたキュウリに小さい穴が空いているのをみて嫌な予感がした妻がそれを半分に折ってみると、中に黄緑色をしたゼリービーンズほどの幼虫がのたくっていたそうだ。いきなり包丁で切らなかったのが幸いだ。虫除けの薬などは使っていないので(健康のためではない。めんどうだからだ)、たまたま虫に食われていないものだけをとって食卓にのせている。

問題は大根だ。どうみても病気だか虫だかにやられていて、異常な状態のままなのだが、枯れもせずに育っている。しかし地中に大根が実っている気配がない。大根が育っているなら、少しは地上にその一部がはみ出ていそうなものだが、さっぱりである。そもそも何ヶ月待って掘り起こせばよいのかも知らないので、そのうち気分に任せて抜いてみようと思っている。なあに、まだ早かったらまた埋めてやればいいだけのことだ。