年別アーカイブ: 2008

アニストン・オープン その2

アニストンへの行き帰りに、何度か食事をしたのだが、マクドナルド以外には一度も入らなかった。他にもファーストフード店はバーガーキング、チェッカーズ、アービス、ハーディスとたくさんあるのに、この人たちはマクドナルドが大好きなのだ。しかも昨年アニストンに行ったときとまったく同じ店だという。

そういえば、初めてチャックと待ち合わせをしたのもマクドナルドの駐車場だった。ウォレンが電話でマクドナルドと言っていたのだが、どう聞いても「モッドーノー」としか聞こえず何を言っているのかさっぱりわからなかったものだ。このあたりの人は口をあまり開けないんだかなんだかわからないが、とにかくこういう訛り方をしているのだ。ドーサンには、町を取り囲むように円状の道路が走っていて、通常これをサークルと呼んでいるのだが、これもウォレンが電話で言うのを聞くと「ソーコー」としか聞こえない。しきりに「お前、ソーコー知ってるだろ?その近くのモッドーノーの駐車場に来い」といわれて本当に困ったものだ。

話がそれた。まず1日め、2時ころに昼食にマックに入った。マックにはいろいろと趣向を凝らしたハンバーガーがあったのだが、チャックもウォレンも迷わずオーソドックスなチーズバーガーだけを頼んだ。私がプレミアムチキンバーガーを一つ食べ終わる前にウォレンはチーズバーガーを3個、チャックは2個を平らげた。チャックは2時間前に食事をしてきたばかりだと言う。私が驚いていると、「なんでそんなにゆっくり食べるんだ?」と言った。

夕食もマックだったのだが、ウォレンはダイエットのためにチーズバーガーを2個だけにしたと言ってウインクをした。チャックはチーズバーガーを2個。

翌日の夕食ももちろんマック。ウォレンもチャックもやはりチーズバーガーを2個づつ食べ、カップにコーラをなみなみと注いで店を出た。やはり日本にはいないよなあ、こういう人たち。

アニストン・オープン その1

土曜に、アニストンという町に行って試合に出てきた。この大会は団体戦なのだが、メンバーは最低二人いればよくて、4シングルス1ダブルスを戦う。昨年もチャック、ウォレンと参加して18チーム中、3位だったので、今年は2位以上を狙って同じメンバーで参加した。

アニストンまでは400kmくらいあるので、金曜の午後にアニストンに移動して泊りがけでの参加だ。アニストンに行く途中で、アラバマ州最大の都市であるバーミングハムの卓球ショップに寄るのが、恒例となっている。その卓球ショップはモールの中にあり、卓球とビリヤードの専門店で、名前をBumper Netという。Bumperとはビリヤード台の部品の名前で、つまり卓球とビリヤードの部品から単語を一個づつとって店名にしているわけだ。店内には卓球台が3台おいてあり、毎週金曜の夜に卓球大会を開いているので、それに参加して肩慣らしをするというわけだ。こんなに卓球人口が少ないアメリカで、バタフライやドニックの製品を眺めるのは本当に嬉しい。

狭い店内で、11点1ゲームだけのトーナメントで参加料は5ドル。一回戦を負けた人だけのトーナメントも組まれていて、なかなか楽しい。参加者は今年は32人で、私は昨年も今年も優勝して30ドルの商品券をもらった。優勝するのも当たり前で、参加者はほとんど全員が素人(日本の卓球人の基準では)なのだ。実際、準決勝の相手はチャックだったし、決勝の相手はウォレンだった。素人に混じってやるのは居心地が悪いが、店側も観客も喜んでくれるし、いい気持ちになるので、それなりに楽しい。

私が強いとわかると観客の何人かがやってきて、ラケットを見せろと言う。他の大会でもそうだが、彼らはどうも私のラケットに秘密があると思うようで、球を突いてみたりしている。中にはラバーの知識がないやつもいて、私のラケットのイボを見て「これで回転がかかるんだな」などと言ったりする。

ウォレンとの決勝が終わると、ひとりのインド人の観客が寄ってきて「お前が本気を出したのは最後の決勝だけと見たが、その通りだな?」などと聞いてくる。「いや、準決勝のときから本気だ」と正直に答えた。するとそのインド人、私が日本人だと知ると、1956年の東京大会で活躍したオギムラとタナカを知ってるかと聞いてくる。たまたま私だから知ってたものの、そんなこと聞かれても普通はわかるまい。どうやら彼がいいたかったのは、そのときに活躍したインド人選手がいて、その人が田中利明に負けたということらしい。

さらに、日本は強かったが60年代からは中国に負けてさっぱりで、田中の後は世界チャンピオンいないだろなどと言う。私が「いるよ」というと、「いつ、誰が優勝した?」と聞いてくる。1967年ストックホルム大会の長谷川、1969年ミュンヘン大会で伊藤、1977年バーミンガム・・と言っている途中に彼は「ああそうか」と興味をなくし、話を終わらせられた。それにしてもこのインド人、いくら年寄りとはいえ、50年前より新しいことを知らないなんて話が古すぎるだろ。

店の外の大きなスクリーンには王励勤と柳承敏のブレーメン大会の死闘が無音で映し出されていた。こうして楽しいバーミングハムの夜は更けていったのだった。

なぜ怒るのか

マンション勧誘の人が怒り出したら、ヤマギシ会http://www.koufukukai.com/のように「なぜ怒るのですか」「ほう、それで、なぜ怒るのですか」と延々繰り返し聞くというアイディアも寄せられた。しかもヤマギシ会では、私有財産を没収されるので、そんなやつにあたったマンション勧誘は運がないとしかいいようがない。

別の友人からは「勧誘ですかと聞いて怒る理由は図星だからに決まってるだろ」とメールが来た。図星だから怒るというのがなんとも可笑しい。人は図星だというだけで怒ることが可能なのだろうか。マンション勧誘論、なかなか奥が深いので、彼らの真の目的を知っている人がいたら教えてほしい。

悪質マンション勧誘の続き

マンション勧誘の話はかなり興味がある人がいたらしく、ゲストブックとメール合わせて3件のコメントがあった。3件のコメントの背後には30人の興味ある人がいると思われる(ネズミと同じだな)。

その中で特に有効と思われる対策が「失業中ですがそれでもいいんでしょうか・・・」と力なく言うというものだ。さすがにルンペンを相手にしている時間はないと思われるのでこれはいいような気がする(ただし会社では使えないが、バカならだまされるかも)。

ある人の職場では、すでに職場異動してしまっている人にかかってくる電話があるというのだが、用件を聞いても答えず、「勧誘ですか」と聞くと必ず怒るのだという。必ず怒るというところが面白い。いったい何に腹を立てているのだろうか。電話に出た関係ない人に怒るメリットは何もないので、もしかすると本当に頭のおかしい人なのかもしれない。何にしても、彼らとの会話を最後までやり遂げた人を知らないので、本当の目的は未だにわからない。「何でも言うとおりにするから何をしたいのか教えてくれ」と誰かやってみてほしい。

私がそういう電話を受けたときには「先月退社しました」と言うことにしている。「死にました」というのもやってみたかったのだが、さすがに縁起が悪いのでやったことがない(周りに人がいることだし)。

振込み詐欺に合ったら、前々からやってみたかったことがある。騙されたふりをして銀行に行き、2円だけ振り込むのだ。多分「バカヤロー」と言われるので、「すいません、間違えました」と言って今度は1円だけ振り込む。ぜひともやってみたいのだが、身の危険があるので、このアイディアは2番弟子の田村に譲ろうと思う。

職場の先輩で振込み詐欺に合った人がいるので実例を書いておこう。家に「旦那さんが事故を起こした」と電話があったそうで、旦那役の人が電話口に出たと言う。その男は泣いていて「ごめん」とだけ言ったそうだ。奥さんは信じなかったので旦那の携帯に電話をしたのだが、旦那は電源を切っていたそうだ。どうしてかというと、旦那の方には事前に、工事かなにかがあるので電源を切っておくように連絡があったという。そこまで念を入れた作戦なのだ。それにしてもその人、事故を起こして泣くようなタマじゃないんだが・・。詐欺師チームはターゲットを誤ったようだ。

悪質マンション勧誘

日本にいるときに、悪質なマンションの勧誘電話でひどい目にあった。たぶん大学の名簿から名前を拾って会社にかけてきたのだと思う。「マンションに興味がない」と言うと、「興味でやるものじゃないでしょ」と言う。「勧誘でしょう」と言うと「どうしてそう決め付けるのか」と減らず口をたたく。話をやめる様子がないので途中で切ると、すぐにまたかかってくる。3回かかってきてあとは来なくなった。

それから2ヵ月後くらいに、今度は家にいるときにかかってきた。声からして明らかに別人だが、「興味でやるものじゃない」「どうして勧誘と決め付けるんだ」とすっかり同じせりふを言う。マニュアル化されているのだ。こちらも腹が立ってくるので切ったり反論したりすると、向こうは怒り出し、何回も延々とかかってくる。住所もわかっているとそれを読み上げ、「今から行く」などともいう。このときはさすがに生きたここちがしなかった。大げさだが「俺は今日、殺されるかもしれない」と思った。警察に電話をすると「まず家には来ないから心配するな」とのこと。実際何も起こらなかった。

その後、会社に同じ奴からかかってきた。向こうは覚えていない様子だ。会社の人事からの指示にしたがって「こちらからかけなおすので電話番号を教えてください」とさんざんねばり、やっと教えてもらった番号にかけたら「ハイ、山口組です!」と相手が出た。相手の名前を言うと「そんな人はいない」と切られた。この山口組ですという台詞が、あまりにドラマのやくざそのものの口調で芝居がかっていたが、本物の可能性も否定できない。市外局番が兵庫県だったからだ。いずれにしても、向こうが名乗った電話番号はでたらめだったことになる。その後も電話はかかってきて「かけてみたのかよ」とかすっかり喧嘩腰になっている。結局、電話を切り続けてその後は何もなかった。

人事部からは「はっきりと断ることが大切」とか「相手の電話番号を聞くこと」という通達があったが、そんなもの何の役にも立たない。こっちはとっくにそんなことは言っているのだ。

彼らの目的、戦略がどのようなものかを冷静に考えてみて、次のような結論を得た。彼らの目的は、こちらを怒らせることだ。怒れば当然、失礼なことを言いたくなる。それをとらえて今度は向こうが怒るのだ(正確に言えば怒っている振りをする)。「その言い方は何ですか」とか難癖をつけてくるのだ。こちらは失言した認識があるので相手が本気で怒っていると感じられるし、相手を怖い人だと思うことになる(会社にかかってきた電話で相手を散々こき下ろしてやった後、こちらの自宅の住所を読み上げられたときの私の恐怖を想像してほしい)。それで正常な判断をできなくして、おそらく言いなりの契約を結ぼうと言うのだろう(そこまでいったことがないのでわからない)。これ以外に、彼らが見ず知らずの我々に電話料金と時間をかけて難癖をつけてくる理由は思い当たらない。ためしに相手の話を素直に聞いて時間がかかってもいいから穏便に収めようとしたこともあるが、そのとき相手は子供の人数を聞いてきたのだ。当然不安になって「教えられない」と言うと、「どうして教えられないんですか、私が何かすると思ってるってことですよねそれ」とまた難癖をつけてくる。つまり、彼らは何か言いがかりをつけるネタを探しているのであり、こちらがどんなに丁重に相手をしても絶対に怒ることが決まっているのだ。

それではこういう相手にはどうすればよいか。とても簡単だ。ただ電話を切り続ければよい。電話を切られたからと言ってこちらの居場所をつきとめて交通費を使ってやってきて悪さをするメリットはどこにもない。ノルマを達成できなくて上司にしばかれるだけのことだ。第一彼らは、本気でこちらに怒っているわけではなく、ポーズでやっているだけなのだ。ぜんぜん気にすることはない。実際にかかってくると延々と電話がかかってくるかのような恐怖に襲われるのだが、冷静になってみれば、たかだか10分ぐらいのことなのだ。それがわかってからはとても簡単になった。職場に私以外の人が同じような目にあうことがあったが、ぜんぜん問題なし。20分間電話を切り続けるつもりで落ちついて対処をすると、ものの10分ともたない。たったの6分ぐらい電話を切り続ければいいだけなのだ。なんと簡単な。卑劣とはいえ相手も仕事だ。出る可能性がない相手に10分間も電話をかけ続けることに何のメリットもないことはすぐにわかる。最後の方になると「お前絶対ぶっつぶしてやるぞ」とか「ばーか」とか言い始めるが、これさえもお決まりだ。気にすることはない。もちろん、留守番電話にするとか電話線を抜くとかでもよい。ポイントは、相手は本気で怒っているわけではないと言うこと。これが恨みで無言電話をする人たちとの違いだ。これはビジネスなのだ。一日中何人にも電話をかけまくっている彼らが、わざわざ押しかけてくることは万に一つもない。

とはいえ、相手も人間なので、あまりにひどい対応をすると損得勘定抜きで、本当にやってきて危害を加えられる可能性を否定できないので、最初だけ丁寧に対応して、あとはただ無言で20分間切り続けて、相手に腹を立てる隙を与えないに越したことはない。果てしなくバカだったり気が狂っている可能性だってあるのだから。

なお、一度だけまともなマンション勧誘の電話がかかってきて逆に驚いたことがある。「まともな人もいるんですね」と誉めてやった。

原稿書き

編集の野中さんから、「4月発売号の原稿は世界選手権の感想を条太節でお願いします」とメールが来た。これまでも卓球の話でなくても「条太節」などと何人かから言われたことがあるのだが(仕事でさえだ)、どういうことだろうか。

たぶん原稿は普通に書いてもまた「つまらない」と言われるので、気が違ったような内容を書かねばならないのだろう。まじめな感想や意見を書くのは簡単な一方、可笑しいことやハチャメチャなことはそうそう転がっているわけではなく、苦しい。しかしなんだかんだ言ってもバカ話を考えるのは楽しく、結局、自分で「ヒヒヒ」と笑って家族に気持ち悪がられながら昨日、原稿を仕上げたのだった。ひとりよがりでなければいいのだが。

ドル札が911を予言!

同僚から面白いことを教わった。アメリカのドル紙幣が、911テロを予言していたというのだ。

ドル紙幣を飛行機の形に折ると、5ドル、10ドル、20ドル、100ドルの順に、ツインタワーが徐々に煙を吐いて崩れていく様子が描かれているのだという。結局、建物の木の量の違いが煙の量の違いになっているわけだが、よくこんなことを見つける人がいるものだ(1ドル札が入ってないのはもちろん、うまくいかないからだ)。

当然、中には本気でこれを予言だと考えるイカれた人がいるだろう。そうだとすると、いったいいつから予言していたことになるのだろう。紙幣のデザインを決めたときだろうなやっぱり。それにしても、事件が起こってからわかるのだから、役に立たない予言だ。もっとも、役に立った予言など歴史上、一度もないわけだが。

マイクにこれを見せると「これは面白い、ワイフに見せなくちゃ」といって私の札をズボンのポケットにねじ込んだ。

アメリカの郷土料理

このブログでいろいろとレストランの食事を紹介してきたが、ほとんどがインチキ日本食と韓国料理ばかりで、アメリカの料理を紹介したことがない。一度だけステーキを紹介しただけだ。

アメリカの食事といっても、ハンバーガーやピザといったファーストフードは、ここ50年ぐらいに広まったものだろうから、郷土料理とはいえない。第一、日本人でも知っているのであえて写真を載せる価値がない。

そういう意味では、ときどき行く、アメリカンバッフェと呼ばれる、バイキングスタイルの店においてある料理が、たぶん昔からある料理なのではないかと考えている。ちょっとクセのある味付けなのだが、例によって私はとても美味しく食べている(私の好みで肉類が多くなっているが、野菜煮込みなどたくさんある)。

アメリカにきても、ハンバーガーやピザ、ステーキばかりではなくて、このような料理を食べれば健康的に暮らせると思う(ただし右端の写真ようにお菓子をたくさん食べるのは悪い例である)。

クシャミ

同僚のマイクと一緒に他の建物に行く用事があって外を歩いた。例のように太陽を見て私がくしゃみをすると(1/16参照)「風邪か」と言う。そこで、日本人の30%は太陽を見るとクシャミが出る人がいることを説明すると、「そんなこと聞いたこともないから日本人だけだろうな」という。

そこで、目的の会議室についてから、集っていた人たちに「この中で太陽を見るとクシャミがでる人いるか?」とマイクが聞いた。はからずも、二人が「出るよ」と言ったのだった。マイクは驚いて「そんなこと聞いたこともないぞ」と言った。誰も日常生活でそんなことをわざわざ話す人がいないということなんだろう。マイクはよほど不思議らしく、太陽とクシャミとなんの関係があるんだという。あたかも、「鼻の頭を押すと左足が上がる」ような話に聞こえるんだろう。

この分だと、耳掃除をすると咳が出る人もいるに違いない。

その後、席に戻って仕事をしていると、マイクがたまたまクシャミをした。そして「おっと、太陽が出たかな」などと独り言をいった。可愛い奴だ(歳上なんだが)。

杉浦君のニュー・アイテム

さっそく杉浦君からメールが来た。18kHzではなくて8kHzだそうだ。私の記憶違いらしい。また、人は音源の位置を推定するのに、音の位相の情報を感知しているという反論ももらった。やはりオーディオマニアである元同僚のヤスさん(彼も例のオーディオ専門店の2階に行って70万円のプリアンプを買ったりしている人だ。例の店長はヤスさんにも「JBLのスピーカーは置物です」と言い、店内においてあったJBLを指し「このモデルからスピーカーになりました」と言ったそうだ。素晴らしい。)からも「18kHzなど絶対聞こえない、エセ科学だ」とメールが来た。何の世界でもマニアの熱意はたいしたものだ。

杉浦君は最近、ヤフーオークションで新しいスピーカーを入手したとかで写真を付けてきた。これが困ったことに、以前から彼が持っているスピーカーとほとんど同じらしい。それにしても、マニアじゃない人からみたら、右の写真などとてもスピーカーには見えないだろう。マニアというのはそういうものだろう。私も卓球の本の版違いまで持っているし、それどころかあまりに素晴らしいので版が同じなのに複数持っている本さえある。

杉浦君、当然ながらカメラにも凝っている。20年ぐらい前、高校の同級生の小原と杉浦君と3人で北海道に旅行したのだが、ラベンダーの色を綺麗に撮るためと言って、いちいちフィルターをつけたり外したりしていたものだ。なぜだか50ミリのレンズも5個だか10個だか持っていると言っていた。

どうにもオチのない話で恐縮である。