靴を買った

正月だからと言うわけではないが、久しぶりに靴を買った。今まで履いていたものが壊れたのだ。

私は靴を買うのが嫌いだ。履き慣れたものにかなう履き心地のものは絶対にないし、いざ買うとなれば値段やデザインで迷いに迷って疲れるし、紐は通っていなくて自分で通さなくてはならないしで、本当に嫌なことばかりだ。

それでも壊れれば、新しいのを買わざるを得ない。ついこの前買ったと思っていると、もう壊れて、せっかく足になじんでトロトロのクニャクニャになっている靴を捨てて、硬くて履き心地の悪い新しいものを買わなくてはならない。

いったいどれくらいの周期で靴を買っているのか記録をしたことがなかったのだが前回「今度こそは」と買った日にデジカメで撮影をしておいた。それが今回壊れて、役目を終えた。撮影日を見ると2004年5月となってるから4年7ヶ月だ。意外と長く履いていることに驚いた。それにしたってこのペースだと20年のうちには4,5回買わなくてはならない。できることなら一生同じ靴を履いていたい。ちょっとぐらい値段が高くても良いからそういう買い方はできないものだろうか。それなら高級店へ行けばよさそうなものだが、丈夫だから高いのか、見た目にかっこいいから高いのかわからないわけで、長持ちする補償がない。何万円もしたあげくにやっぱり5年で壊れたというのではたまらない。どこかに「普通に履けば20年もつ」という折り紙つきの靴はないものだろうか。

一時期、これとは間逆の考え方で「何も考えずに極安の粗悪品を頻繁に買う方がコスト的に得かもしれない」という甘い誘惑に誘われて390円の靴を買ったことがあるが、形と素材が恐ろしく悪くて、履いて1日めでくるぶしの皮が向けて足首が血だらけになり、即、捨てたことがあった。靴に限らず、安すぎるものは使えない場合が多く、ほとんどの場合は間違った考えであることが今では分かっている。

さて、今日買った70ドルの靴、いったい何年もつだろうか。見たところ、やっぱり前の靴の方がいいと思うのだが(新しいのを買うたびに毎回こう思う)。