無意識の素振り

卓球マニアはどうも日常生活で無意識に素振りをする傾向があるようだ。

私もそうだ。どういうときに何の素振りをするか考えてみると、歩いていて左に曲がるときにフォアドライブのインパクトの形を手でやっている。手は、シェークのグリップのチョキだったり、手のひらをブレードに見立てたりだが、後者の方が多い。ときどきシュートドライブになるが、なぜかカーブドライブをすることはない。

次に多いのが、シェークのバックハンドフリック。こちらはグリップのチョキの形をすることが多い。以前はフリックではなくて、相手のフォアに逆モーション的に流すブロックばかりやっていたことがある(素振りの話だぞ)。ワルドナーが世界的に広めた技術だ。

当時、仕事の会議中に、無意識にこれをやっていたらしく、正面に座っていた耳の聞こえない人が反応し、「何?」という顔をした。後で聞いてみると、チョキにして体の前から右に動かすと「とっても」という意味の手話になるらしいのだ。それで、私がその手話を彼女に送っていると誤解されたものらしい。

そういえば村上力さんに弟子入りしたての頃は、指を使ったフォア前の逆モーションフリックばかりやっていた。それと、首を左にひねりながらのバックハンド逆モーションスマッシュ。もちろん指はペンのグリップになっているので、一般人から見ると”OKマーク”を出していることになる。これはもう他人に見られたら完全に神経の病気だと思われるので、度胸のある方はお試しあれ。