うちの子供が通っている学校はクリスチャンスクールで、もっとも大事な授業は聖書だ。なにしろ科学の教科書の題名も「God’s world」だ。進化論はウソだと教師も全員信じているし、子供の友達もおなじ考えだ。
私は会社で同僚何人かに神様を信じているか聞いてみたが、全員が「イエス」と答えただけではなくて「ものすごく強く信じている」と胸を張る。なんとかひとりぐらい例外はないものかと思うのだが、先日も大敗した。最近いっしょに仕事をしている、ジョークのわかる気の合う奴に聞いてみたのだ。するとそいつは間髪入れずに”Yes. You can kill me.”と言った。一瞬、意味が分からなかったが、説明してもらうと「たとえ殺すと言われても信仰を守る」ということだった。話がわかるどころか、これまででもっとも強烈な答えだ。
「でも、本当に拳銃をつきつけて信仰を捨てろと迫られたらすぐに俺は折れるよ。そんなことをする時点で、そいつは狂ってるわけだから相手にしてもしかたがないからね」などとご丁寧に言わずもがなの現実性を説明してくれた誠実さがおかしい。誰もそんなことしないって。豊臣秀吉じゃないんだから。