荻村伊智朗の伝記

卓球の本を集めて久しい。

これまでいろいろな卓球の本を買ったりもらったりしたが、その中でも特別貴重な本が、荻村伊智朗の伝記『荻村伊智朗 スポーツ界伝説の人物とその世界的使命』だ。

シェリル・ロバーツという人が1993年に発行したもので、私は日本語版と英語版を持っている。こんな貴重な本をいったいどこから入手したのか定かではないが、ひとつは大学の卓球同好会の先輩で米谷さんという人が、DVDのお返しに送ってくれたものだ。

この本、内容はまあ普通なのだが、もの凄いのが挿絵だ。表紙は写真を写しただけあってまともなのだが、他の絵が凄すぎである。下手ウマとかそういう問題ではない。なにもかもが奇妙に歪んでいて、一度見たら忘れられない強烈な絵だ。右下の絵も、荻村がカバンに手を入れているところだが、あまりに顔が怖いため、なんだかエスキモーがアザラシの腹かっさばいて手を入れているかのようだ。さらに、いくら文章を読んでも、この挿絵に該当する場面が見当たらない。いや、そもそも何をしているところなのかさっぱり分からない。

まったく素晴らしい本だ。