井戸

目も見えないし耳も聞こえない7歳のヘレン・ケラーが、この世に言葉というものがあることを初めて理解したのがこの井戸である。井戸から出る水を手に浴びながら、もう一方の手にサリバン先生がW-A-T-E-Rと字(もちろん特別な文字だろうが)を書いたという有名な井戸だ。

目も見えない、耳も聞こえない人に、どうやって言葉を伝えたのか考えると気が遠くなる。

ちなみに「井戸」は英語で「well」だ。副詞のwellと同じなので、知らないととても頭を痛めることになる。英語にはときどきこういうとんでもない単語があるので、油断をすると痛い目に合う。他にも最近、「fast」に「断食」の意味があることを知った。健康診断のときに、前日に何を「速く」するのかいくら集中して読んでもさっぱりわからなかった。分からないわけだ。