古い手紙

赴任前に実家に送った荷物が帰ってきたので中を確かめたら、昔の手紙類が出てきた。

いずれも大学卒業したての、1990年頃にもらったものだ。考えてみると、つい20年前までは電子メールがなかったので、連絡はいちいち手紙を書いていたのだ。お互いにウケようと面白く書く工夫をしていたものだった。

出した手紙のコピーなどとっていないから、書いた本人もまったく覚えがないことだろう。

それにしてもひどい字だ。これが大学を卒業した者の字か。英語の勉強のしすぎなのかなんだか知らないが、日本語なのに奇怪にも単語を分けて書いている。「最近の若者は」と嘆く人が未だにいるが、この手紙の主も20年前には教授から「こんな学生は見たことがない」とムチャクチャに怒られたものだった。結局、いつの時代も同じことなのだ。

これが今では経営コンサルタントなどやっているというのだから、詐欺のようなものである。