交差歩フットワークの続き

さあーて、交差歩フットワークの続きだ。

フォアへの飛びつきの交差歩のときの前の足のつま先の向きを気にするのは日本人だけかと思っていたのだが、先日、中国の卓球指導ビデオを見ていたら李富栄(3回連続世界2位)の実技指導で、まさに日本と同じようにつま先の向きについて注意を喚起していた(字幕もナレーションも中国語だけなのでわからないが、わざわざ図示しているので、このようにしろということだろうと思う)。

そして李富栄の実戦映像を見ると、確かにそのようにやっているように見えた。だから、当時としてはこれでいいのだろう。

しかし、現代卓球では実戦で誰もそのような動きをしていないので、この指導は間違っていると位置づけるべきだと思う。

仮に、トップ選手たち全員が、つま先の向きをボールの方向に向けて飛びつく(言い換えれば、それができるほど時間の余裕があるのに交差歩を使う)練習をしていたとしても、この練習が正しいことの証明にはならない。それは、トップ選手たち全員が携帯電話をもっているからといって、携帯電話をもつことが卓球の役に立つことの証明になるわけではないのと同じことだ。携帯電話を持っていない人は全員卓球が下手だというデータがあって初めてそれが言える。携帯電話を持っていない人がどうなのかのデータがなければ何ともいえないのだ。

それに対して私が言っているのは「携帯電話が卓球の役に立つかどうかはわからないが、実戦で携帯電話を持ったままプレーをしている人はいないので関係ないと考えるのが妥当である」ということだ。ちょっと論理の飛躍があったが面白いからいいだろう。