年別アーカイブ: 2010

「お風呂掃除したい?」

「Do you want to play?」について、足立さんからメールが来た。これは実は卓球をしたいかどうか聞かれているのではなくて、「プレーしてくれませんか」というお願いなのだという。さすが在米27年である。足立さんも奥さんに家事を頼まれるときにまったくこの言い方をされ、最初はかなり違和感があったという。たしかに「風呂そうじしたい?」とか「まき割りしたい?」とか聞かれても「いや、別にしたくはないけど・・」と言いたくなる。でもこれは一応彼らのロジックとしては「やってほしい」よりも相手の気持ちを尊重したつもりの言い方なのだという。

それにしても違和感があるが、「この申し出を受け”たい”ですか?」と聞かれたものと解釈して違和感と折り合いをつけようと思う。

そういえば、お願いの言い方「Can you XXX ?」にしても、直訳すれば「XXXをできますか?」となるが、ちゃんと慣れてお願いだと思って使っているので、Do you want toも慣れるのだろう。ただこれまで、仕事でこう言われたことはなかったから、これはちょっとくだけた言い方なのかもしれない。

私が「やりたくはないけど、キミが私とやりたいならやる」と答えたときの、ショーンのちょっと戸惑った顔が今思い出すとおかしい。失礼だったかな。まあいいや。

深夜の卓球場

結局この日は、午前11時から練習を始めて、5人で交替で午前0時頃まで卓球をするはめになった。私は指導に呼ばれたはずだったが、結局ピータースには一度もアドバイスを請われはしなかった。それどころか、自分の打法を解説するありさまだ。自分がいいプレーをすると、人の話を止めさせて「見たか見たか?」と言い、見てないともう一度やってみせるのだ。やはり私をコーチとして呼んだのは口実だったか。スタンとの試合では試合中なのに自分の技術の解説をする。試合中に自分に勝っている相手にそんなことをやられることほど不愉快なことはないはずなのに、スタンはよく嫌にならないものだ。人間ができているのだろう。

指導をしたショーンとカイルは、私が休んでいると「プレーしたいか?(Do you want to play?)」と聞いてくる。もしかしてこれは英語では「やりましょう」という意味なのだろうか。しかしそれがわからないので、私は質問を文字通りに解釈して「したくはない。でも君が俺とやりたいならやってもいい」と長々と答えることになる。私は最初から「今日は俺は教えに来たので卓球をしたいわけではない」と何度も言っているのに必ず「Do you want to play?」と聞かれるのだ。そうではなくて「やりましょう(Let’s play)」とでも言われればやるのだが。

ピータースは「今日はオールナイトだ」と言っていたが、さすがに0時を過ぎるとやろうという人が少なくなり、最後には卓球場の照明を落として(ピータースは小まめに電気を消す)、ピータースの20年くらい前の試合のビデオを見ながらの雑談となり、1時頃に解散となった。すっかり疲れた様子が写真から分かるだろう。スタンなんか床に寝転がっている。

ピータースは「お前らが止めると言うから俺は止めるんだ」などと言っていた。自分はいくらでもできるという。まったく敵わんジジイだ。

この後、ショーンとカイルは帰り、私とスタンは泊まった。明日は3人だ。何時までやるんだろうか。

鉄道マニア

鉄道マニアの元同僚からメールが来た。彼によれば、日本の鉄道マニアはいろんな国の模型を集めることが多いが、アメリカ人はアメリカの鉄道にしか興味がなく、ピータースも見たところすべてアメリカの模型だそうだ。ただし、アメリカの列車はバカでかいばかりで魅力がないそうだ。また、日本の模型は金属製だがアメリカの鉄道模型はプラスチックのため安価だということだ。ちょうど今週も26万円の模型を買ったばかりだそうだ。

鉄道マニア恐るべし。

鉄道模型7

ここで模型を修理したり改造したりするのだという。幸いこういう模型は高くはなく、どれもこれも10ドルもしないようなことを言っていた。

このブログの読者でひとりは確実に鉄道マニアがいるので、そのうち感想がメールで来るだろう。いろんな意味で黙ってはいられないはずだ。

鉄道模型6

二階にはさらに数え切れないほどの模型があり、いちいち箱から出して説明されてしまった。私は興味がないのだが、彼の嬉しそうな様子が楽しい。

鉄道模型5

そして使われてない模型たちがこの通りだ。古いテレビゲームが3台もあった。
「お前、遊ぶことしか考えてないだろ」と言いたくなる。

鉄道模型4

私は鉄道模型に興味はないが、ミニチュアにはファンタジーを感じるので、カメラ位置を工夫してこの街の住人になったつもりで撮ってみた。こうしてみると、かなりめちやくちゃな町並みだ。

鉄道模型

ピータースが卓球の次に好きなのは鉄道模型だろう。
なにしろ、なんと卓球場の三方の壁が鉄道模型のレールでびっしり囲まれているのだ。

レールには鉄道だけではなくてさまざまな町並みのミニチュアが所狭しと並んでいる。そして壁には無数の貨車や客車がぎっしりと詰め込まれている。

私は鉄道模型マニアではないので、鉄道模型マニアから見た彼のレベルはどんなものなのかわからないが、とにかく雑多な印象を持った。これは彼の卓球と同じで、とにかく質にはこだわらず、脈絡なくめったやたらと物を集めているのではないか。

写真をとくとご覧いただきたい。